【スマホで復習!高校化学】有機化合物教科書まとめ

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アルコール・エーテル・アルデヒド・ケトン

アルコール

  • アルコールヒドロキシ基 $-\text{OH}$ を持つ。炭素数3までは水に溶けるが,4以上は水に溶けにくい。
  • $-\text{OH}$ を一つ持つものを1価アルコール,二つ持つものを2価アルコール,三つ持つものを3価アルコールという。



    炭素数12以上のアルコールを高級アルコールといい,それより少ないものを低級アルコールという。
  • 第一級アルコール $-\text{OH}$が結合している炭素原子に,他の炭素原子や炭化水素基(Rで表す)が1個結合したもの。


  • 第二級アルコール $-\text{OH}$が結合している炭素原子に,Rが2個結合したもの。



    ※$-\text{OH}$が結合する炭素原子に対し,直接に結合している炭素原子は2個だから第二級アルコールである。第三級アルコールとしない。
  • 第三級アルコール $-\text{OH}$が結合している炭素原子に,Rが3個結合したもの。

  • ナトリウムを加えると,ナトリウムアルコキシドと水素ができる。ヒドロキシ基$-\text{OH}$の検出に用いる。
  • 第一級アルコールは酸化されるとアルデヒドになる(水素を失う→酸化された)。アルデヒドはアルデヒド基 $\text{R}-\text{CHO}$ を持つ。これをさらに酸化するとカルボン酸になる。


  • 過マンガン酸カリウム $\text{KMnO}_4$ と反応して,酸化マンガン $\text{MnO}_2$ の黒色沈殿を生じる(酸化反応を確かめる実験)。
  • 第二級アルコールは酸化される(水素を失う→酸化された)とケトンになる。$\text{R}^1-\text{CO}-\text{R}^2$ の構造のときの $_{\diagup}^{\diagdown}\text{C}=\text{O}$ を特にケトン基という。

  • 過マンガン酸カリウム$\text{KMnO}_4$と反応して,酸化マンガン$\text{MnO}_2$の黒色沈殿を生じる(酸化反応を確かめる実験)。
  • 第三級アルコールは酸化されにくい
  • エタノールは加熱温度によって異なる反応を起こす。

    濃硫酸との混合物を170℃で加熱するとエチレンを生じる。これを脱水反応という。

    $\underset{\sf{エタノール}}{\text{CH}_3-\text{CH}_2-\text{OH}}\xrightarrow[\sf{約170℃}]{\sf{濃H}_2\text{SO}_4}\underset{\sf{エチレン}}{\text{CH}_2-\text{CH}_2}+\underset{\sf{水}}{\text{H}_2\text{O}}$

    濃硫酸との混合物を130℃で加熱するとジエチルエーテルを生じる。2つの分子から水などの小さな分子がとれて1つの分子になることを縮合反応という。

    $\underset{\sf{エタノール}}{\text{CH}_3-\text{CH}_2-\text{OH}}+\underset{\sf{エタノール}}{\text{OH}-\text{CH}_2-\text{CH}_3}\xrightarrow[\sf{約130℃}]{\sf{濃H}_2\text{SO}_4}\underset{\sf{ジエチルエーテル}}{\text{CH}_3-\text{CH}_2-\text{O}-\text{CH}_2-\text{CH}_3}+\underset{\sf{水}}{\text{H}_2\text{O}}$

エーテル

$\text{R}^1-\text{O}-\text{R}^2$ の構造をエーテルといい,$-\text{O}-$の結合をエーテル結合という。

  • 無色。芳香のある液体で水に溶けにくい。
  • 炭素数の等しい1価アルコールの構造異性体である。
  • 単体のナトリウムと反応しない。

アルデヒド

アルデヒド基 $-\text{CHO}$ をもつ。

  • 第一級アルコールを酸化するとアルデヒドが得られる。
  • 還元性がある。自身は酸化されてカルボン酸になる。
  • 銀鏡反応 アルデヒドをアンモニア硝酸銀溶液に加えて穏やかに加熱すると,銀イオン $\text{Ag}^+$ が還元されて銀が析出する。
  • フェーリング液の還元 アルデヒドをフェーリング液とともに加熱すると,銅(II)イオンが還元され,赤色の酸化銅(I) $\text{Cu}_2\text{O}$ が沈殿する。

ケトン

  • ケトン基 $-\text{CO}-$ を持もつ。
  • 第二級アルコールの酸化で得られる。
  • ヨードホルム反応 アセトン $\text{CH}_3-\text{CO}-\text{CH}_3$ にヨウ素 $\text{I}_2$ と水酸化ナトリウム水溶液 $\text{NaOH}$ を反応させると,特有の臭気を持つヨードホルム $\text{CHI}_3$ の黄色沈殿を生じる。
  • ケトンは酸化されにくく,還元性を示さないので,銀鏡反応やフェーリング液の還元を起こさない。
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