数III横浜国立大高校数学の解法

横浜国立大2016理系第4問 定数分離を用いて接線の本数を求める

$a$ を正の定数とする。2 つの曲線 $C_1:y=x\log x$ と $C_2:y=ax^2$ の両方に接する直線の本数を求めよ。ただし,$\displaystyle\lim_{x\rightarrow\infty}\cfrac{(\log x)^2}{x}=0$ は証明なしに用いてよい。

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接線の式を作り交点を求める

グラフどんなカンジになるんですか?

今回はグラフ描くとかえって分からなくなるというか,あんまり役に立たない。計算で考えるタイプの問題。

接線を引くことになるので,まずは式を微分して接線の傾きを求めましょう。

積の微分
$\{f(x)g(x)\}’=f'(x)g(x)+f(x)g'(x)$

$y=x\log x$ を微分すると

$y’=(x)’\log x+x(\log x)’$
$=\log x+x\cdot\cfrac{1}{x}$
$=\log x+1$

$C_1$ 上の点,$(t,t\log t)$ における接線の方程式は

$\ell:y-t\log t=(\log t+1)(x-t)$
$y=(\log t+1)x-t\log t-t+t\log t$
$=(\log t+1)x-t$

接線は,$C_2$ と 1 か所で接するので,式を連立して

$ax^2-(\log t+1)x+t=0$

判別式をつくると

$D=(\log t+1)^2-4at=0$
$\cfrac{(\log t+1)^2}{4t}=a$

今回のポイントは $a$ を右に追いやってしまうことです。これを定数分離といいます。

定数分離は $a$ の値によって解の数が変わってくるときに用いると便利な方法です。

$f(t)=\cfrac{(\log t+1)^2}{4t}$ とすると

商の微分
$\Big\{\cfrac{f(x)}{g(x)}\Big\}’=\cfrac{f'(x)g(x)-f(x)g'(x)}{\{g(x)\}^2}$

$f'(t)=\cfrac{\cfrac{2}{t}(\log t+1)\cdot4t-4(\log t+1)^2}{16t^2}$
$=\cfrac{(\log t+1)\{2-(\log t+1)\}}{4t^2}$
$=-\cfrac{(\log t+1)(\log t-1)}{4t^2}$
$=-\cfrac{(\log t)^2-1}{4t^2}$

$f'(t)=0$ のとき

$\log t=\pm1$
$t=e,\cfrac{1}{e}$

増減表は

$\def\arraystretch{1.5}\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|}\hline t&(0)&\cdots&\frac{1}{e}&\cdots&e&\cdots&(\infty)\\\hline f'(t)&&-&0&+&0&-\\\hline f(t)&(\infty)&\searrow&0&\nearrow&\frac{1}{e}&\searrow&(0)\\\hline\end{array}$

$f\Big(\cfrac{1}{e}\Big)=\cfrac{\Big(\log\cfrac{1}{e}+1\Big)^2}{\cfrac{4}{e}}$
$=\cfrac{(\log1-\log e+1)^2}{\cfrac{4}{e}}$
$=\cfrac{(0-1+1)^2}{\cfrac{4}{e}}=0$

$f(e)=\cfrac{(\log e+1)^2}{4e}=\cfrac{1}{e}$

グラフを描いてみると,$a$ の値による解の個数を知ることができます。

したがって

$0<a<\cfrac{1}{e}$ のとき 3 本
$a=\cfrac{1}{e}$ のとき 2 本
$a>\cfrac{1}{e}$ のとき 1 本 (答え)

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