数IAIIB東京都立大高校数学の解法

東京都立大2018理系第2問 数列の法則性を考える―かたまりを0として消去する

数列 $\{a_n\}$ は
$a_{n+1}=\begin{cases}-a_n (a_n<0\space{\textsf{のとき}})\\a_n-1(a_n\geqq0\space\textsf{のとき})\end{cases}$
をみたしているとする。以下の問いに答えなさい。(東京都立大2018)
(1) $a_1=\cfrac{9}{4}$ であるとき,$a_7$ の値を求めなさい。
(2) $a_1=4$ であるとき,$\displaystyle\sum_{i=1}^{40}a_i$ の値を求めなさい。
(3) $0\leqq a_1\leqq1$ であり,かつ $\displaystyle\sum_{i=1}^{22}a_i=0$ をみたすとき,$a_1$ の値を求めなさい。

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順番に求める

(1)から始めます。ここは順番に 7 番目まで求めていきます。

数列の意味が分からない。

ようするに,数列の値が 0 以上なら 1 を引くし,値がマイナスになったらプラスにするってこと。

$a_1$ は 0 以上なので 1 を引いていきます。
$a_2=a_1-1=\cfrac{9}{4}-1=\cfrac{5}{4}$
$a_3=a_2-1=\cfrac{5}{4}-1=\cfrac{1}{4}$
$a_4=a_3-1=\cfrac{1}{4}-1=-\cfrac{3}{4}$
ここで,値がマイナスになったので符号を逆にします。
$a_5=-a_4=\cfrac{3}{4}$

で,また 1 を引くのか。

そういうこと。

$a_6=a_5-1=\cfrac{3}{4}-1=-\cfrac{1}{4}$
$a_7=\cfrac{1}{4}$ (答え)

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数列の法則性を利用する

(2)に進みます。
このままではどうしようもないので,とりあえず $a_2$ 以降を求めてみます。(1)で行った通りに計算を進めていきます。
$a_1=4$
$a_2=3$
$a_3=2$
$a_4=1$
$a_5=0$
$a_6=-1$
$a_7=1$
$a_8=0$
$a_9=-1$
$a_{10}=1$

この辺で法則見えてこない?

これ,1 → 0 → -1 を繰り返しますよね。

それそれ。

つまり,$a_4+a_5+a_6=1+0+(-1)=0$ となります。同様に $a_7+a_8+a_9=0$ となり,あとはこれを繰り返していきます。こうして,3 つのかたまりを 0 として消去できることになります。
よって
$\displaystyle\sum_{i=1}^{40}a_i$
$=a_1+a_2+a_3+\cdots+a_{40}$
0 となる部分を消去すると
$=a_1+a_2+a_{39}+a_{40}$
$a_3$ 以降の数列は 1,0,-1 の繰り返しなので,$a_{38}=-1$ となるはずです。よって,$a_{39}=1$,$a_{40}=0$ となります。
$=4+3+2+1+0=10$ (答え)

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さらに規則性を考える

(3)に進みます。
$0\leqq a_1\leqq1$ となっていますが,このままでは計算できないので,いったん $a_1=k$ $(0\leqq k\leqq1)$ としてみます。
$a_1=k$
$a_2=k-1$
ここで,$0\leqq k\leqq1$ より $k-1$ は負の数です。よって,次の値は符号を逆にします。
$a_3=1-k$
この数は 0 以上だから,次は 1 を引きます。
$a_4=1-k-1=-k$
$a_5=k$
ここで,再び $k$ に戻ったので,あとは同じ作業の繰り返しです。つまり,$k,k-1,1-k,-k$ を一つのかたまりとして考えることができます。これらを合計すると
$k+k-1+1-k-k=0$
4 つのかたまりは 0 になるので,消去できます。
$\displaystyle\sum_{i=1}^{22}a_i$
$=a_1+a_2+a_3+\cdots+a_{22}$
かたまりを消去すると
$=a_{21}+a_{22}$
$=k+k-1=2k-1$
よって $\displaystyle\sum_{i=1}^{22}a_i=0$ は
$2k-1=0$
$k=\cfrac{1}{2}$
$a_1=\cfrac{1}{2}$

答え出た。

そうね,答えの 1 つ。実はこれ例外がある。最後にトラップしかけてあるから注意してね。

どこにトラップあるんですか?

上の規則性が成り立たない場合があるの。

$a_1=0$ のとき
$a_2=-1$
$a_3=1$
$a_4=0$
$a_5=-1$
$a_6=1$

さっきは 4 つのかたまりで消去できたけど,$a_1=0$ のときだけ 3 つのかたまりで消去する。$1,0,-1$ のかたまりで消去すると良い。

よって
$\displaystyle\sum_{i=1}^{22}a_i$
$=a_1+a_2+a_3+\cdots+a_{22}$
かたまりを消去すると
$=a_1+a_2+a_{21}+a_{22}$
$=0-1+1+0$
$=0$
よって $a_1=0$ は $\displaystyle\sum_{i=1}^{22}a_i=0$ を満たす。
したがって
$a_1=0,\space\cfrac{1}{2}$ (答え)

実際,試験を受けているときにこの例外に気づくかどうかは結構シビアかもね。

意地が悪いです。

試験ってのはこの手の満点回避問題ってのがあるから,しょうがないかも。受験生に満点だけは取らせないように難易度が調整されてるの。ここは $\cfrac{1}{2}$ が求められれば部分点はもらえるから,それで良しとするべきかも。


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