数IAIIB東京都立大高校数学の解法

東京都立大2015文系第3問【IIB微分】指数関数と関数の極大・極小の融合問題

関数 $f(x)$,$g(x)$ を

$f(x)=x^3-5x^2$
$g(x)=3^{3x}+3^{-3x}-5(3^{2x}+3^{-2x})+3(3^x+3^{-x})$

で定めるとき,以下の問いに答えなさい。(東京都立大2015)

(1) $f(x)$ のすべての極値と極値を与える $x$ の値を求めなさい。

(2) $t=3^x+3^{-x}$ とするとき,$g(x)$ を $t$ の式で表しなさい。

(3) $g(x)$ の最小値と最小値の与える $x$ の値を求めなさい。

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微分して増減表を作る

(1)から始めます。

極値を求めるために,増減表を作ってグラフの全体像をつかみましょう。

$f'(x)=3x^2-10x$

$3x^2-10x=0$ として

$x(3x-10)=0$
$x=0,\cfrac{10}{3}$

$x$ の値を $f(x)$ に代入すると

$f(0)=0$
$f\Big(\cfrac{10}{3}\Big)=\Big(\cfrac{10}{3}\Big)^3-5\Big(\cfrac{10}{3}\Big)^2$
$=\cfrac{1000}{27}-\cfrac{500}{9}$
$=-\cfrac{500}{27}$

増減表は

$\def\arraystretch{1.5}\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|}\hline x&\cdots&0&\cdots&\frac{10}{3}&\cdots\\\hline f'(x)&+&0&-&0&+\\\hline f(x)&\nearrow&0&\searrow&-\frac{500}{27}&\nearrow\\\hline\end{array}$

したがって

$x=0$ のとき,極大値 $0$

$x=\cfrac{10}{3}$ のとき,極小値 $-\cfrac{500}{27}$ (答え)

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指数の計算

(2)に進みます。

$3^x$ を 3 乗すると $3^{3x}$ になります。$g(x)$ に当てはめるためには $3^{3x}$ の形が必要なので,とりあえず $t$ を 3 乗してみましょう。

この辺がいまいちピンと来ない。

たとえば,$3^2$ を 3 乗するなら

$(3^{2})^3=3^2\times3^2\times3^2$
$=3\times3\times3\times3\times3\times3$
$=3^6$

つまり $(3^2)^3=3^{2\times3}$ です。頭の中では「3を2つかける,を3つかける」と考えます。

同じように,$(3^x)^3$ は「3 を $x$ 個かけて,さらに 3 個かける」と考えると,3 を $3x$ 個かければ良いことが分かります。

$t=3^{x}+3^{-x}$ より

$t^3=3^{3x}+3\cdot3^{2x}\cdot3^{-x}+3\cdot3^x\cdot3^{-2x}+3^{-3x}$
$=3^{3x}+3\cdot3^{x}+3\cdot3^{-x}+3^{-3x}$
$3^{2x}\cdot3^{-x}=3^{2x}\times\cfrac{1}{3^x}$

$=\cfrac{3^x\times3^x}{3^x}=3^x$ ってなる。

$=3^{3x}+3^{-3x}+3(3^x+3^{-x})$ ・・・①

また,$g(x)$ に $3^{2x}$ があるので,今度は $t$ を 2 乗してみます。

$t^2=3^{2x}+2\cdot3^x\cdot3^{-x}+3^{-2x}$
$t^2-2=3^{2x}+3^{-2x}$ ・・・②

①,②を $g(x)$ に代入して

$g(x)=t^3-5(t^2-2)$
$=t^3-5t^2+10$ (答え)

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相加相乗平均を用いて最小値を考える

(3)に進みます。

$g(x)=t^3-5t^2+10$

この式見たとき,何やらデジャヴ感じない?

$f(x)=x^3-5x^2$ に似てますね。

ということは最小値求められるよね。

(1)より $t^3-5t^2$ の極小は $t=\cfrac{10}{3}$ のときです。

$t=3^x+3^{-x}$ より

$3^x+3^{-x}=\cfrac{10}{3}$

でも,これちょっと考えてほしいんだけど,関数の極小と最小値って一緒じゃないよね?

違うんですか?

増減表振り返ると分かるけど,$x$ がマイナスの方にいくと,グラフは延々と下の方にいくんだから,どこかで極小値下回るでしょ? $x$ を $t$ としても同じこと。

じゃあ,これ最小値じゃないですね。

だよね。でも,$t$ はマイナスにならないから,これでいいのよ。

どゆこと?

ここでは,$t$ がマイナスにならないということを 2 通りの方法で示してみます。

一つは,3 を何乗しようが負の値にはならないという理屈です。

例えば,$3^2$ は当然正の数ですが,$3^{-2}$ も $=\cfrac{1}{3^2}$ となるので,正の数です。

つまり

$3^x>0$,$3^{-x}>0$ より

$3^x+3^{-x}>0$ だから

$g(x)$ は $3^x+3^{-x}=\cfrac{10}{3}$ のときに最小値をとる。

もう一つは相加相乗平均を使う方法です。

$3^x+3^{-x}\geqq2\sqrt{3^x\cdot3^{-x}}$
$3^x+3^{-x}\geqq2\sqrt{3^x\cdot\cfrac{1}{3^{x}}}$
$3^x+3^{-x}\geqq2$

どっちがいいの?

今回は増減表から言うと $3^x+3^{-x}=0$ のときに極大となるからどっちでもいけるけど,厳密には二個目の方が正しい。

最小値のときの $x$ の値を求めましょう。

$3^x+3^{-x}=\cfrac{10}{3}$
$3^x+\cfrac{1}{3^{x}}=\cfrac{10}{3}$

通分して

$\cfrac{3^{2x}+1}{3^x}=\cfrac{10}{3}$
$3\cdot3^{2x}+3=10\cdot3^x$
$3\cdot(3^x)^2-10\cdot3^x+3=0$
$(3\cdot3^x-1)(3^x-3)=0$
$3^x=\cfrac{1}{3},\space3$

$3^x=\cfrac{1}{3}$ のとき

$3^x=3^{-1}$
$x=-1$

また,$3^x=3$ のとき

$x=1$

あとは最小値を求めます。結局,最小値は $t=\cfrac{10}{3}$ のときなので,$g(t)=t^3-5t^2+10$ に代入したほうが早いでしょう。

$g(t)=t^3-5t^2+10$

$t^3-5t^2$ の最小値は(1)の結果を利用します。

$=-\cfrac{500}{27}+10$
$=\cfrac{-500+270}{27}$
$=-\cfrac{230}{27}$ (答え)

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