必見!初心者が美しい写真を撮るためのチートシート

最近はスマートフォンでもISOやシャッタースピードを調節できるカメラが搭載されるようになってきています。通常はオート撮影や搭載された撮影モードを使用することが多いでしょうが、マニュアルモードで自分の狙い通りの写真を撮影してプロのカメラマン気分を味わうことも手軽に実現できる時代になりました。せっかく搭載されている機能なのだから使わないのは損です。

とは言え、自分で調節を行うとなれば当然知識が必要になります。そのようなカメラの専門知識を習得するのは多大な努力が必要だと思うかもしれません。

狙い通りの写真を撮るためのチートシート

skylum.com で思い通りの写真を撮るためのチートシートが公開されています。

私も日常で写真に興味を持っているような人ではないのですが、このチートシートに従ってスマートフォンのカメラをマニュアル操作してみたところ、完ぺきではないですが確かに撮りたい写真が撮影できました。例えば、被写体以外の周囲をぼかす画像だってスマホでそこそこ撮れます。これは大きな発見でした。

カメラを始めているわけではないけれどプロっぽい写真を撮ってみたいという人は、このチートシートに従って一度スマホでプロ気分を体験してみると良いでしょう。思い通りの写真が撮れる楽しさを味わってより優れた写真を撮りたいという欲求が湧いてきたときに、専用のカメラに手を出せば良いのではないでしょうか。

ISO、絞り、シャッタースピード

まずはチートシートを理解するために、ISO、絞り、シャッタースピードの3つの要素を学びましょう。

ISOは感度のことです。ざっくり言うと、ISOの数字が大きいほど明るい画像になります。これはシャッタースピードと相関関係があって、シャッタースピードを速くするならISOの数字を大きくする必要があり、遅くするなら数字を小さくします。

絞りは光の入る量の調節です。絞り値はFが付いた値で表されたり、分数の形で表されたりします。これもざっくり言うと、F値の値が小さいほど(分数表示の場合は分母の値が小さいほど)周囲がぼやけます。一眼レフっぽい周囲がぼやけた写真がほしいなら、絞りの値を小さくすればよいのです。

シャッタースピードは写真を撮影する時間のことです。シャッタースピードが遅いほど動いているものがブレた状態で写ります。ブレがあると、被写体が動いている印象を与えます。逆にシャッタースピードを上げることで、動いている被写体がまるで止まっているかのようにその瞬間を捉えることができるでしょう。

この3つの要素はお互いに相関関係があるので、実際の調節は非常に難しいものです。これらはもともとはフィルムで撮影するカメラの調節法として用いられてきたもので、自動で調節することができるデジタルカメラには合わない部分があります。チートシートはそうした難しい調節に一定の指標を与えてくれます。

チートシートの説明

チートシートは英語なので、日本語訳を掲載しておきます。この設定を使って、ぜひプロのカメラマン気分を手軽に味わってください。そしてカメラにより興味が湧いたなら、ここにある絞りやシャッタースピードに自分なりに手を加え、実験しながら本格的な写真家の一歩を踏み出してみるのも良いでしょう。

動く滝

絞り:f/4
ISO:100から400
シャッタースピード:1/30

シャッタースピードを遅くするとぼやける。速くすると動きが止まる。

ぼけ効果

絞り:f/4より広く
ISO:100から400
シャッタースピード:1/60以上

被写体と背景に十分距離を保つこと。背景に光源を入れる。

ポートレートでのぼやけた背景

絞り:できる限り広く
ISO:100から400
シャッタースピード:1/60以上

絞りの広い常用レンズを用いる。被写体と背景に距離を置く。

星の写真

絞り:できる限り広く
ISO:800から6400
シャッタースピード:30秒以上

マニュアルによるフォーカスと三脚を使用する

ぼやけた動き

絞り:f/8からf/16
ISO:100から200
シャッタースピード:1/60より遅く

三脚を使用し、被写体に合わせてカメラを動かす

景観

絞り:f/11からf/16
ISO:100
シャッタースピード:1/60以上

広角レンズを用いてより広い領域をとらえる

花を大きくとらえた写真

絞り:f/5.6からf/11
ISO:400から800
シャッタースピード:1/60以上

接写レンズを用いて被写体に近づく。マニュアルのフォーカスを使う

光の芸術

絞り:f/8からf/22
ISO:100
シャッタースピード:10から30秒

マニュアルのフォーカスを用いる。三脚を用いる。光源が絶えず動くようにする。

日の出と日没

絞り:f/11からf/16
ISO:100から400
シャッタースピード:任意

三脚を用いる。曇りや薄暗い場合はホワイトバランスを調節する。

ゴールデンアワー

絞り:ぼけ効果ならf/2.8、景観ならf/11かf/16
ISO:100から400
シャッタースピード:30秒以上

シャッタースピードが遅いので三脚を用いる。曇りや薄暗い場合はホワイトバランスを調節する。

ぼやけた水流

絞り:f/22
ISO:100
シャッタースピード:1/15以上

三脚を用い、明るいときは減光フィルターを用いる。

止まった動き

絞り:f11からf16
ISO:100から400
シャッタースピード:1/2000

被写体がフレームに入ってくると同時にフォーカスを合わせ、撮影する。

光の筋

絞り:f/5.6からf/11
ISO:100
シャッタースピード:10から15秒

三脚を用いる。

食べ物の写真

絞り:f/4より広く
ISO:100から400
シャッタースピード:1/60以上

直射日光を避けた上で、自然な明かりを用いる。

コンサートの写真

絞り:f/2.8より広く
ISO:640以上
シャッタースピード:1/125以上

絞り値の大きなズームレンズを用いる。