学業以外の活動が学業に影響する キャンパスライフを成功させるならプロジェクト型活動を始めてみよう

学生にとって勉強は何より大切な日課です。とは言え、他のあらゆる事に目もくれず学業さえ励めばうまくいくというものでもないようです。ハーバード大学のリチャード・J・ライト教授のコメントを読んで、課外活動と学業の関係について考えてみましょう。

”課外活動にかかわる生徒たちはキャンパスでもっとも幸せな生徒たちであり,また教室でもっとも学業がうまくいく傾向がある。彼らは自分たちの学業を自分たちの個人の生活と結び付ける方法を見つける。もし生徒たちが,彼らが学んでいることを彼らの実際の生活に当てはめることができれば,彼らはそれにより没頭し,乗り越える傾向がある。 (早稲田大)”

大学の勉強だけでなく学校外での過ごし方が大切

ここで言う課外活動とは部活動のことではありません。具体的にはアルバイトやボランティア活動、旅行、インターン、起業などが含まれるでしょうが、少なくとも学校の外の現実の世界にどれだけ触れているかが学業にも影響するということです。

大学の勉強はしばしば抽象的で、それが一体何の役に立つのかさっぱり分からないことも多いものです。そのとき、学生としてではなく一人の社会人の立場として大学の外の世界で何かの体験をすることで、大学で学んでいることと現実とのつながりをより具体的にイメージできるようになり、学んでいることがらに対する理解が一層深まるのです。

特に文系の学問は実際の社会に出てある程度年齢を重ねないと、大学で学んだことの意味がまったく実感できないことも多いものです。社会を外から眺めても何も分かりません。自分自身が当事者の一人として主体的に関わることで初めてその意味を理解できるようになるでしょう。

やっぱり勉強以外も大切ですよね。大学行ったら毎日パーティーしてリア充目指します。

それ違う。

大学の外でどういった形で社会に関わるかというのは具体的に考えることは難しいかもしれません。色々な方法があると思いますが、一つアドバイスできるとしたら何かのプロジェクト型の活動に携わることをお勧めします。

プロジェクト型の活動とは、目的やゴールがはっきりしていて、限られた期間の間に最も効率の良い成果を追求する活動です。例えば、ボランティアや短期のビジネスプロジェクトなどがこれに当てはまるでしょう。社会奉仕や政治的なメッセージを発信するプロジェクトなら、それがある程度設定されたスケジュールの中で実際どの程度社会の役に立ったかを実際に検討することが大切です。ビジネス型のプロジェクトなら、最も簡単な行動はアルバイトをすることです。しかし、最近は学生起業も盛んなので、例えば、夏休みの1か月間限定で最も利益の上がる商売やサービスを提供する活動を試してみるというのも面白いかもしれません。

おそらくこうした活動の大半は期待したような結果につながらず、がっかりすることになるでしょう。しかし、そうした経験をすればするほど、今まで意味がないと思っていた大学のテキストの中に本当に大切なアイデアが山のようにあふれていることに気づくようになるのです。

学校の外で何をするかが学業にも影響する

ライト教授は時間の管理の大切さについても主張しています。勉強する上で大切なのは、長い期間に渡って途切れなく勉強を継続することであって、短期間に集中するよりは継続こそが大切であると述べています。
実際、週に6時間勉強しようとして、日曜日に6時間勉強するのと、月曜日から土曜日まで1時間ずつ勉強するのでは、後者の方が勉強内容の習得率が高いのです。テスト前に一気にやるのではなく、その時間を小さく分散させていくことが大切です
ライト教授は友人と一緒に過ごす時間や学校の授業以外の活動も重要であり、そうした活動に時間を費やすことが学業を成功させる上でも大切であると述べています。

スケジュール管理は社会人への入り口

また、教授は1週間の自分の時間の使い方を記録して検討することを勧めています。社会人にとっては時間の管理というのは当然のことと見なされていても、学生にとっては自分の時間をスケジュールして管理するというのは、必ずしも慣れているとは言えないからです。