数IAIIB神戸大高校数学の解法

三次関数の微分,区間における最大値・最小値を求める(神戸大2017文系第1問)

$t$ を正の実数とする。$f(x)=x^3+3x^2-3(t^2-1)x+2t^3-3t^2+1$ とおく。以下の問に答えよ。

(1) $2t^3-3t^2+1$ を因数分解せよ。

(2) $f(x)$ が極小値 0 をもつことを示せ。

(3) $-1\leqq x\leqq2$ における $f(x)$ の最小値 $m$ と最大値 $M$ を $t$ の式で表せ。

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因数分解

(1)から始めます。

$2t^3-3t^2+1$ は $t=1$ を代入すると 0 になります。このとき式は $t-1$ で因数分解できます。

組立除法を用いて

$\begin{matrix}2&-3&0&1&|\underline{1}\\&2&-1&-1\\\hline2&-1&-1&0\end{matrix}$

$=(t-1)(2t^2-t-1)$
$=(t-1)(2t+1)(t-1)$
$=(t-1)^2(2t+1)$ (答え)

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微分して極小値を求める

(2)に進みます。式を微分して増減表を作りましょう。

$f'(x)=3x^2+6x-3(t^2-1)$

$3x^2+6x-3(t^2-1)=0$ とすると

$x^2+2x-t^2+1=0$
$x=-1\pm\sqrt{1+t^2-1}$
$=-1\pm t$

$\def\arraystretch{1.5}\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|}\hline x&\cdots&-1-t&\cdots&-1+t&\cdots\\\hline f'(x)&+&0&-&0&+\\\hline f(x)&\nearrow&&\searrow&&\nearrow\\\hline\end{array}$

よって,$f(x)$ は $x=t-1$ で極小値をとります。

$f(x)$ は

$f(x)=x^3+3x^2-3(t+1)(t-1)x+(t-1)^2(2t+1)$

と変形できるので

$f(t-1)=(t-1)^3+3(t-1)^2-3(t+1)(t-1)^2+(t-1)^2(2t+1)$
$=(t-1)^2\{t-1+3-3(t+1)+2t+1\}$
$=0$ (証明終わり)

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変域を考える

(3)に進みます。

$t$ の値によって,最大値と最小値が変わります。(2)で作った増減表を見ながら考えましょう。

問題文より $t$ は正の実数なので,$-1-t$ は $-1$ より小さい負の値です。よって,$-1-t<-1$ となります。

また,$-1+t$ は $-1$ よりも大きな値なので,$-1<-1+t$ です。

次に,$-1+t$ と 2 を比べますが,これは $t$ の値によって変わります。$t$ が 3 よりも小さければ $-1+t<2$ となり,3 よりも大きければ $2<-1+t$ となります。

話をまとめると

(i) $-1-t<-1<-1+t\leqq2$ $(0<t\leqq3)$

(ii) $-1-t<-1<2<-1+t$ $(t>3)$

の 2 パターンに分けて考えれば良いということです。

(i) $-1-t<-1<-1+t\leqq2$ $(0<t\leqq3)$

$\def\arraystretch{1.5}\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|c|c|}\hline x&\cdots&-1-t&\cdots&-1&\cdots&-1+t&\cdots&2\\\hline f'(x)&+&0&-&-&-&0&+&+\\\hline f(x)&\nearrow&&\searrow&&\searrow&0&\nearrow\\\hline\end{array}$

$-1\leqq x\leqq2$ の範囲で考えると,最小値は 0 で良さそうですが,最大値は $x=-1$ か $x=2$ のどちらかです。実際に求めてみましょう。

$f(-1)=-1+3+3(t^2-1)+2t^3-3t^2+1$
$=2t^3$
$f(2)=8+12-6(t^2-1)+2t^3-3t^2+1$
$=2t^3-9t^2+27$

どっちが大きい方?

$t$ の値によって変わるよね。

$g(t)=2t^3$ とすると,$0<t\leqq3$ の間では $g(t)$ は単純増加です。

一方,$h(t)=2t^3-9t^2+27$ とすると

$h'(t)=6t^2-18t$

$6t^2-18t=0$ とすると

$t(t-3)=0$

$t>0$ より

$t=3$

また

$2t^3=2t^3-9t^2+27$

とすると

$9t^2=27$

$t>0$ より

$t=\sqrt{3}$

$\def\arraystretch{1.5}\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|}\hline t&(0)&\cdots&\sqrt{3}&\cdots&3\\\hline g(t)&0&\nearrow&6\sqrt{3}&\nearrow&54\\\hline h(t)&27&\searrow&6\sqrt{3}&\searrow&0\\\hline\end{array}$

実際の解答欄にこうした増減表まで書く必要はありません。$\sqrt{3}$ を境にして最大値が変わることだけ示しておけば良いです。こうしてみると,$t$ が $\sqrt{3}$ より小さいときは $2t^3-9t^2+27$ の方が最大値になり,$\sqrt{3}$ より大きいときは,$2t^3$ が最大値になります。

(ii) $-1-t<-1<2<-1+t$ $(t>3)$

$\def\arraystretch{1.5}\begin{array}{|c|c|c|c|c|c|c|}\hline x&\cdots&-1-t&\cdots&-1&\cdots&2\\\hline f'(x)&&0&-&&-\\\hline f(x)&&&\searrow&&\searrow\\\hline\end{array}$

$-1<x\leqq2$ の区間では $f(x)$ はつねに減少しているので,$f(-1)$ が最大値で,$f(-2)$ が最小値です。

したがって

$m=\begin{cases}0 (0<t\leqq3)\\2t^3-9t^2+27 (t>3)\end{cases}$
$M=\begin{cases}2t^3-9t^2+27 (0<t\leqq\sqrt{3})\\2t^3 (t>\sqrt{3})\end{cases}$
(答え)

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