千葉大数IAIIB

【数IIB微分積分】f(x) と f'(x) で囲まれた図形の面積を求める(千葉大2019第6問)

$a$ は 0 でない実数とし,$f(x)=ax^3+3ax^2+3x+3$ とおく。

(1) 関数 $y=f(x)$ のグラフ $C$ と導関数 $y=f'(x)$ のグラフ $C’$ が相異なる 3 点で交わるような $a$ の範囲を求めよ。

(2) $a$ が(1)の範囲にあるとき $C$ と $C’$ で囲まれた 2 つの図形の面積の和を求めよ。

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異なる 3 つの解を考える

(1) 関数 $y=f(x)$ のグラフ $C$ と導関数 $y=f'(x)$ のグラフ $C’$ が相異なる 3 点で交わるような $a$ の範囲を求めよ。

まずは,微分しましょう。

$f'(x)=3ax^2+6ax+3$

そして交点を考えます。

$f(x)-f'(x)=ax^3+(3-6a)x$

$ax^3+3(1-2a)x=0$ とすると
$x\{ax^2+3(1-2a)\}=0$

解の一つは $x=0$ です。つまり,$C$ と $C’$ は $x=0$ で交わるということです。

あとは,$ax^2+3(1-2a)=0$ の解が残り 2 つの交点となります。このとき,方程式は異なる 2 つの実数解をもつことになるので,判別式を用いて

$D=0-4\cdot a\cdot3(1-2a)>0$
$=-12a(1-2a)>0$
$12a(2a-1)>0$
$a(2a-1)>0$
$a<0$,$a>\cfrac{1}{2}$ (答え)

(2)で交点の $x$ 座標が必要になるので,ここで求めておきましょう。

$ax^2+3(1-2a)=0$
$ax^2=3(2a-1)$
$x^2=3\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)$
$x=\pm\sqrt{3\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)}$

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関数で囲まれた図形の面積を求める

(2) $a$ が(1)の範囲にあるとき $C$ と $C’$ で囲まれた 2 つの図形の面積の和を求めよ。

(1)で求めた $ax^3+3(1-2a)x$ を積分すれば面積が求められます。

計算は少し工夫したほうが良さそうです。

$ax^3+3(1-2a)x$ のように $x$ の奇数乗だけでできている関数を奇関数と言います(逆に偶数乗だけのものは偶関数と言います)。奇関数はグラフが原点対象となる性質があるため,今回求める面積は $y$ 軸の右側と左側で同じになります。

$\sqrt{3\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)}=\alpha$ として

$\displaystyle2\int_0^\alpha ax^3+3(1-2a)x\space dx$
$=2\Big[\cfrac{a}{4}x^4+\cfrac{3}{2}(1-2a)x^2\Big]_0^\alpha$
$=\cfrac{a}{2}\alpha^4+3(1-2a)\alpha^2$
$=\alpha^2\Big\{\cfrac{a}{2}\alpha^2+3(1-2a)\Big\}$
$=3\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)\Big\{\cfrac{a}{2}\cdot3\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)+3(1-2a)\Big\}$
$=3\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)\Big(3a-\cfrac{3}{2}+3-6a\Big)$
$=3\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)\Big(\cfrac{3}{2}-3a\Big)$
$=9\Big(2-\cfrac{1}{a}\Big)\Big(\cfrac{1}{2}-a\Big)$
$=9\Big(1-2a-\cfrac{1}{2a}+1\Big)$
$=9\Big(2-2a-\cfrac{1}{2a}\Big)$
$=\cfrac{9}{2a}(4a-4a^2-1)$
$=-\cfrac{9}{2a}(4a^2-4a+1)$
$=-\cfrac{9(2a-1)^2}{2a}$

面積が負の値になることはありません。したがって

$S=\Big|-\cfrac{9(2a-1)^2}{2a}\Big|$
$=\cfrac{9(2a-1)^2}{2|a|}$ (答え)

絶対値の扱いかたが分かりません。

絶対値は分割して考えることができます。

$\Big|-\cfrac{9(2a-1)^2}{2a}\Big|$

を部分ごとに分割すると

$=\Big|-1\Big|\cdot\cfrac{|9|(2a-1)^2}{|2|\cdot|a|}$

2 乗の部分は必ず正の値になるので絶対値をつけなくても大丈夫です。そして,$|-1|=1$,$|9|=9$,$|2|=2$ となります。$|a|$ の部分だけは $a$ の中身によって正のときと負のときがあるので,絶対値の記号を残しておく必要があります。

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