千葉大数IAIIB高校数学の解法

【数IAIIB】角の二等分線から三角形の辺の長さを求める(千葉大)

三角形 $\text{ABC}$ は $\text{AB}+\text{AC}=2\text{BC}$ を満たしている。また,角 $\text{A}$ の二等分線と辺 $\text{BC}$ の交点を $\text{D}$ とするとき,$\text{AD}=15$ である。さらに,三角形 $\text{ABC}$ の内接円の半径は $4$ である。このとき以下の問いに答えよ。(千葉大2019)

(1) $\theta=\angle\text{BAD}$ とするとき $\sin\theta$ の値を求めよ。また,$A=\angle\text{BAC}$ とするとき,$\sin A$ と $\cos A$ の値を求めよ。
(2) 辺 $\text{BC}$ の長さを求めよ。

三角形の角二等分線から辺の長さを考えるっていう,わりと定番。基本としてマスターすべし。

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面積を利用して三角比を求める

(1)から進めます。面積を利用して三角比を求めましょう。

内接円の半径と三角形の面積

$S=\cfrac{1}{2}r(a+b+c)$ ($r$ は内接円の半径)

公式を用いて
$S=\cfrac{1}{2}\cdot4(a+b+c)$
問題文より $b+c=2a$ だから
$=\cfrac{1}{2}\cdot4(a+2a)=6a$

三角形の面積 $S=\cfrac{1}{2}bc\sin A$

三角比のところで,$\sin$ を使って三角形の面積を求める公式がありました。これを用いて,もう一つの方法で面積を求めます。
$\angle\text{BAD}=\angle\text{CAD}=\theta$ とすると
$\text{AD}=15$ より
$\triangle\text{ABC}=\triangle\text{ABD}+\triangle\text{ADB}$
$=\cfrac{1}{2}\cdot c\cdot15\sin\theta+\cfrac{1}{2}\cdot b\cdot15\sin\theta$
$=\cfrac{15}{2}(b+c)\sin\theta=6a$
$\cfrac{15}{2}\cdot2a\cdot\sin\theta=6a$
$\sin\theta=\cfrac{2}{5}$

2倍角の公式 $\sin 2x=2\sin x\cos x$


今度は2倍角の公式を使います。
$A=\angle\text{BAC}=2\theta$ だから
$\sin 2\theta=2\sin\theta\cos\theta$
ここで,$\cos\theta$ が必要なので求めます。

公式$\sin^2 x+\cos^2 x=1$


$\Big(\cfrac{2}{5}\Big)^2+\cos^2\theta=1$
$\cos^2\theta=1-\cfrac{4}{25}$
$=\cfrac{21}{25}$
$\cos\theta=\pm\cfrac{\sqrt{21}}{5}$
実はここで問題が起きています。$\cos$ の値が2つ出てくるのは,$\theta$ が $90\degree$ 以上のときに $\cos$ がマイナスになるからです。

$90\degree$ 以下ですよね?

図を見る限りではね。でも何で?

んー。

$\angle\text{BAC}=2\theta$ だけど,三角形の性質として角が $180\degree$ を超えることはない。つまり,$2\theta$ < $180\degree$ だから $\theta$ < $90\degree$ と言える。

$\theta$ < $90\degree$ だから
$\cos\theta=\cfrac{\sqrt{21}}{5}$
$\sin2\theta=2\sin\theta\cos\theta$ より
$\sin A=2\cdot\cfrac{2}{5}\cdot\cfrac{\sqrt{21}}{5}$
$=\cfrac{4\sqrt{21}}{25}$ (答え)

次に $\cos A$ を求めますが,これも2倍角の公式を用いた方が計算が速いでしょう。

2倍角の公式 $\cos 2x=\cos^2 x-\sin^2 x$


公式を変形して
$\cos 2x=\cos^2 x-\sin^2 x$
$=(1-\sin^2 x)-\sin^2 x$
$=1-2\sin^2 x$
よって
$\cos A=\cos 2\theta$
$=1-2\sin^2\theta$
$=1-2\Big(\cfrac{2}{5}\Big)^2$
$=1-\cfrac{8}{25}$
$=\cfrac{17}{25}$ (答え)

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余弦定理を用いて辺の長さを求める

(2)に進みます。上で用いた $a$ を求めていきます。

余弦定理 $a^2=b^2+c^2-2bc\cos A$


$b$ と $c$ が分かりませんよ。

具体的な値は分からないよね。唯一 $b+c=2a$ という条件があるから,それが使えないか考えると良い。

ここで $(b+c)^2=b^2+2bc+c^2$ だから
$b^2+c^2=(b+c)^2-2bc$
$=4a^2-2bc$
よって
$a^2=b^2+c^2-2bc\cos A$
$=4a^2-2bc-2bc\cdot\cfrac{17}{25}$
$=4a^2-2bc\Big(1+\cfrac{17}{25}\Big)$
$=4a^2-2bc\cdot\cfrac{42}{25}$
移項して
$3a^2=\cfrac{84}{25}bc$
$a^2=\cfrac{28}{25}bc$ ・・・①
今度は $bc$ の値が必要になるので,別の方法で求めます。
$\triangle\text{ABC}=\cfrac{1}{2}bc\sin A=6a$ より
$\cfrac{1}{2}bc\cdot\cfrac{4\sqrt{21}}{25}=6a$
$\cfrac{2\sqrt{21}}{25}bc=6a$
$bc=\cfrac{6\cdot25}{2\sqrt{21}}\space a$
$=\cfrac{3\cdot25\sqrt{21}}{21}\space a$
$=\cfrac{25\sqrt{21}}{7}\space a$
①に代入して
$a^2=\cfrac{28}{25}\cdot\cfrac{25\sqrt{21}}{7}\space a$
$a$ > $0$ より,両辺を $a$ で割って
$a=4\sqrt{21}$ (答え)

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