数III 高校数学の解法

【数III数列の極限】はさみうちの原理をいつ使うのか分からない

はさみうちの原理って理屈は何となくわかるけど,問題解いてていつ使うか分からないです。解説見たら分かるけど自分で思いつかないです。

問題によっては全然想像つかないときもあるよね。ただ,基本的にはいったん不等式作ったあとに極限求めるっていう流れみたいなのはあるから,そこではさみうち使えないかどうか考えるといいと思うよ。実際の問題で確かめてみようか。

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不等式を作る

[問題] $a$,$b$ は,$0$ < $a$ < $b$ を満たす定数とし,$n$ を自然数とする。
(1) 不等式 $n\log_2 b$ < $\log_2(a^2+b^2)$ < $n\log_2 b+1$ が成り立つことを証明せよ。
(2) 極限値 $\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\sqrt[n]{a^n+b^n}$ を求めよ。(広島大)

なんか,もうヤバい。

見た目がヤバそうなだけで,丁寧にやれば大丈夫。とにかく不等式からやってくよ。

不等式の証明は一気にできなくもないのですが,今回はなるべく丁寧にいきます。まず,不等式を左側と右側に分けて考えましょう。まず対数の公式より
$n\log_2b=\log_2b^n$ 
と変形できます。また
条件 $0$ < $a$ < $b$ より $b^n$ < $a^n+b^n$
が成り立ちます。$a$ は正の数だから,それを足したらもとの $b^n$ より大きな数になるのは当然です。

んー,分かるけどこれで証明なってるか自信ない感じ。

気持ちは分かる。今までこういう形で証明したことがないだろうから最初違和感じるもの。ただ不等式やってるとこういうの結構ある話で,慣れてくると当たり前になってくるから。

対数は $M$ < $N$ なら $\log_a M$ < $\log_a N$ の関係が成り立つので

$\log_2b^n$ < $\log_2(a^n+b^n)$ だから

$n\log_2b$ < $\log_2(a^n+b^n)$

これで不等式の左側の証明ができました。次に右側を考えます。$1$ を対数にしましょう。

$1=\log_2 2$ だから

$n\log_2b+1=\log_2b^n+\log_2 2$

対数の公式 $\log_a M+\log_a N=\log_a M\cdot N$ より

$=\log_2 2b^n$

ここで $2b^n=b^n+b^n$ とすると

$a$ < $b$
$a^n$ < $b^n$

両辺に $b^n$ を加えて

$a^n+b^n$ < $b^n+b^n$

よって

$\log_2(a^n+b^n)$ < $\log_2(b^n+b^n)$
$\log_2(a^n+b^n)$ < $\log_2b+1$

したがって

$n\log_2 b$ < $\log_2(a^n+b^n)$ < $n\log_2 b+1$ (証明終わり)

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不等式からはさみうちに持ち込む

次に $\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\sqrt[n]{a^n+b^n}$ を考えます。

不等式⇒極限の流れだから,ここではさみうちの原理を考える。

でも,$a^n+b^n$ と $\sqrt[n]{a^n+b^n}$ だと式の形違いますよ。

それを式変形で何とかする。

$\sqrt[n]{a^n+b^n}=(a^n+b^n)^{\frac{1}{n}}$ だから
$\log_2(a^n+b^n)^{\frac{1}{n}}=\cfrac{1}{n}\log_2(a^n+b^n)$

つまり(1)で証明した不等式は

$n\log_2 b$ < $\log_2(a^n+b^n)$ < $n\log_2 b+1$
$\log_2 b$ < $\cfrac{1}{n}\log_2(a^n+b^n)$ < $\log_2 b+\cfrac{1}{n}$
$\log_2 b$ < $\log_2\sqrt[n]{a^n+b^n}$ < $\log_2 b+\cfrac{1}{n}$

と変形できます。

ここではさみうちの原理を使いましょう。

$\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\log_2b=\log_2b$

どういうこと?

式の中に $n$ は存在しないから,$n$ の値が何であろうと $\log_2b$ は $\log_2b$ であるということ。

また

$\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\log_2b+\cfrac{1}{n}=\log_2b+0=\log_2b$

これで不等式の両サイドの極限が一致した。

よって,はさみうちの原理より

$\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\log_2\sqrt[n]{a^n+b^n}=\log_2b$

したがって

$\displaystyle\lim_{n\rightarrow\infty}\sqrt[n]{a^n+b^n}=b$ (答え)

ここは,$\log_a M=\log_a N$ なら $M=N$ だからこの書き方でよい。

難しかった。

パッと見た目では分かりにくいけど,(2)の式をどうやったら(1)の式にできるか考えたらいけると思う。とにかく練習あるのみ。がんばれ。

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