数IAIIB 高校数学の解法

【数IIB数列】数学的帰納法と数列の和 式を並べて消去する(千葉大)

$a_1=3$,$a_2=2$ とし, $n$ ≧ $2$ のとき,
$a_{n+1}=a_n^2+a_n-1$
として数列 $\{a_n\}$ を定める。
(1) $n$ ≧ $2$ のとき $a_{n+1}=a_1a_2\cdots a_{n}-1$ が成り立つことを証明せよ。
(2) $\displaystyle\sum_{i=1}^n a_i^2=a_1a_2\cdots a_n+100$ が成り立つような自然数 $n$ を求めよ。(千葉大2019)

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条件と仮定の立ち位置を考える

数学的帰納法を用います。

今回は $n$ ≧ $2$ だから,まずは $n=2$ から始めると良いでしょう。

$a_{n+1}=a_1a_2\cdots a_{n}-1$ ・・・(A) とする。

[I] $n=2$ のとき
$a_3={a_2}^2+a_2-1$
$=2^2+2-1=5$
また
$a_3=a_1a_2-1=3\cdot2-1=5$
よって,$n=2$ のとき,(A)が成り立つ。

言われたらそうかなって思うけど,自分で書けって言われたら書けない。

分からないのは条件と仮定を混同しているから。漸化式 $a_{n+1}=a_n^2+a_n-1$ は条件で,$a_{n+1}=a_1a_2\cdots a_{n}-1$ は仮定

条件ってのは立ち位置としてなの。絶対なる裁定者。

神ヤバい。

仮定は逆に裁かれる側。仮定が神と同じ結果を出すことでその仮定は正しいとする。

とは言え,ここで確認できるのは $n=2$ のときだけだから,それ以外について検討する必要があります。

[II] $n=k$ のとき(A)が成り立つと仮定すると,$n=k+1$ のとき
$a_{k+2}={a_{k+1}}^2+a_{k+1}-1$
$=a_{k+1}(a_{k+1}+1)-1$
これに $a_{k+1}=a_1a_2\cdots a_n-1$ を代入すると
$=a_{k+1}\{(a_1a_2\cdots a_{k}-1)+1\}-1$

(A)を証明するのに(A)使って大丈夫なんですか?

さっきの話と同じ。ここで漸化式は条件であって神の立ち位置。これに仮定を放り込んでみて仮定の式通りになるなら,その仮定は正しいということ。とにかく条件の側は絶対に正しいものっていう前提を念頭におけば納得できると思うよ。

$=a_{k+1}(a_1a_2\cdots a_k)-1$
$=a_1a_2\cdots a_{k+1}-1$
よって,$n=k+1$ のときも(A)が成り立つ。
[I],[II]から,すべての自然数 $n$ について(A)が成り立つ。(証明終わり)

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式を並べて消去する

(2)に進みます。
$\displaystyle\sum_{i=1}^n a_i^2=a_1a_2\cdots a_n+100$
式を見ると,とりあえず $a_n$ の2乗が必要なので(1)を使って求めてみます。
$a_{n+1}=a_1a_2\cdots a_n-1$ ・・・① より
${a_{n+1}}^2=(a_1a_2\cdots a_n-1)^2$
$=(a_1a_2\cdots a_n)^2-2(a_1a_2\cdots a_n)+1$
$(a_1a_2\cdots a_n)$ を共通因数としてカッコでくくると
$=(a_1a_2\cdots a_n)(a_1a_2\cdots a_n-2)+1$
①を利用するために $-2$ を $-1-1$ とします
$=(a_1a_2\cdots a_n)(a_1a_2\cdots a_n-1-1)+1$
$=(a_1a_2\cdots a_n)(a_{n+1}-1)+1$
よって
${a_{n+1}}^2=a_1a_2\cdots a_{n+1}-a_1a_2\cdots a_n+1$
$n$ を1つ減らすと
${a_n}^2=a_1a_2\cdots a_n-a_1a_2\cdots a_{n-1}+1$
すなわち
$\displaystyle\sum_{i=1}^n a_i^2={a_1}^2+{a_2}^2+\cdots{a_n}^2$
$\begin{aligned}{a_1}^2&={a_1}^2\\{a_2}^2&={a_2}^2\\{a_3}^2&=\cancel{a_1a_2a_3}&&-a_1a_2&&+1\\{a_4}^2&=\cancel{a_1a_2\cdots a_4}&&-\cancel{a_1a_2a_3}&&+1\\{a_5}^2&=\cancel{a_1a_2\cdots a_5}&&-\cancel{a_1a_2\cdots a_4}&&+1\\{a_n}^2&=a_1a_2\cdots a_n&&-\cancel{a_1a_2\cdots a_{n-1}}&&+1\end{aligned}$

このように式を並べてみると,同じ部分があるので消去できます。式の最後の $+1$ は $a_3$ から登場するので,全体としては $n-2$ 個存在することになります。
これらを足し合わせて
${a_1}^2+{a_2}^2+a_1a_2\cdots a_n-a_1a_2+n-2$
$=3^2+2^2+a_1a_2\cdots a_n-3\cdot2+n-2$
$=a_1a_2\cdots a_n+n-2+9+4-6$
$=a_1a_2\cdots a_n+n+5$
これを問題文の式に代入すると
$a_1a_2\cdots a_n+n+5=a_1a_2\cdots a_n+100$
$n=95$ (答え)

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