数IAIIB高校数学の解法

【数Ⅱ積分】f(t) が出てくる定積分の仕組みを考える

積分最初大丈夫だったんだけと $f(t)$ が出てくるところでいきなり分からなくなった。

そこ、積分文字と定数の違いが整理できてないと意味が分からなくなるところだね。問題解きながら整理しようか。

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関数は変化する文字と変化しない文字を区別するのが大事

次の等式を満たす関数 $f(x)$ を求めよ。
$\displaystyle f(x)=x^2-\int_0^1f(t)\enspace dt$
$\displaystyle \int_0^1f(t)\enspace dt=a$ とおく

計算しやすくするために、まずは$\displaystyle \int_0^1f(t)\enspace dt=a$とするよ。

あー、何か習った覚えある。

ところでなんだけどなんで $a$ に置きかえてもいいと思う?

えー!?別に何に置きかえてもいいんじゃないの?

まず、そこから頭整理してね。$a$ ってのは定数って意味だから、$a$ の中身は何でもいいワケじゃないの。

はあ。

ダメなパターンは、$a$ の中に$x$が含まれる場合。例えば $a=3x+1$ みたいな式があったとするじゃない?このとき、$a$ の値って $x$ の値によって変化するでしょ?

しますね。

こうやって $x$ の値によって変化してしまう文字は定数とは言わない。つまり、定数ってのは $x$ の値に関係なく一定なヤツじゃないとダメっていうこと。

はあ。で?

今回、$\displaystyle \int_0^1f(t)\enspace dt=a$ ってしたけど、これは積分の式を計算した結果が定数であるっていう前提の上に $a$ に置きかえているの。

でも、$t$ の値によって結果変わりますよ。

そこも頭整理してね。今回の関数は $f(x)$ であって、$x$ の関数なの。定義として理解してほしいんだけど、$f(x)$ の式において変化する文字は $x$ だけであって、それ以外の文字は定数として扱う。だから $t$ にも色んな値が入るかもしれないけど、いったんそこは考えないである決まった数が入るものとして考えるのよ。

そうなんだ。

高校数学の範囲では関数ってのは変化する値は1つだけっていう決まりはずっと一貫したものだから、常にそのことを頭に入れておくと式の計算に見通しが経つようになるよ。結構大事な考え。
$\displaystyle \int_0^1f(t)\enspace dt$ の中には $x$ が含まれていないから、$x$ の値が何だろうが、積分の結果は変わらない。つまり定数と考えてよいってこと。

で、話を戻すよ。

$\displaystyle \int_0^1f(t)\enspace dt=a$ …① として与式に代入すると

$f(x)=x^2-a$

与式って?

問題文で与えられた式のことね。

で、文字を $t$ に変えると

$f(t)=t^2-a$

これを今度は①に代入するよ。

$\displaystyle\int_0^1 t^2-a \enspace dt=a\\\displaystyle\left[ \frac{t^3}{3}-at \right]_0^1=a\\\displaystyle\frac{1}{3}-a=a\\\displaystyle 2a=\frac{1}{3}\\\displaystyle a=\frac{1}{6}$

この辺は、いっぺん作った式の中でどこか代入できそうなヤツがないか探すのが大事。

$\displaystyle a=\int_0^1 f(t)\enspace dt=\frac{1}{6}$ を与式に代入すると

$\displaystyle f(x)=x^2-\frac{1}{6}$ (答え)

結構、タイヘン。

コレ、まだまた初級。ここから応用入るよ。

泣きそうです。

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f(t) の定積分:応用その1

次の等式について、以下の問いに答えよ。(成城大)
$\displaystyle\int_0^x f(t)\enspace dt+\int_0^1 (x+t)f(t)\enspace dt=x^2+a$
(1) この等式を満たす関数 $f(x)$ について
$\int_0^1 tf(t)\enspace dt=a$
となることを示せ。
(2) この等式を満たす関数 $f(x)$ および、定数 $a$ を求めよ。
いったん、$x=0$ を代入して式が簡単にならないか考えてみる。

これも一つの方針なんだけど、この手の問題が出てきたときに $x=0$ を代入すると式が整理できることがあるから試してみてね。今回はそれでうまくいくヤツ。

どうやって判断するんですか?

第1項目みたいに積分区間が 0 から $x$ みたいになってるときだね。$x$ に 0 を代入すると、積分の範囲が 0 から 0 になって、つまり積分範囲が消える。

(1) $x=0$ とすると

$\displaystyle\int_0^1 (0+t)f(t)\enspace dt=0+a$
$\displaystyle \int_0^1 tf(t)\enspace dt=a$ (答え)

次、(2) 。いったん式を展開するといいよ。

$\displaystyle \int_0^1 tf(t)\enspace dt=a$ であることに注意して、与式は

$\displaystyle \int_0^x f(t)\enspace dt+\int_0^1 xf(x)\enspace dt+\int_0^1 tf(t)\enspace dt=x^2+a$
$\displaystyle \int_0^x f(t)\enspace dt+x\int_0^1 f(t)\enspace dt+a=x^2+a$

2番目の項で $x$ を積分の式の外に出すのはオッケーなの?

積分に $dt$ って書いてあるでしょ? つまりこれは式を $t$ の関数として考えろってことだから、$x$ は定数になるの。関数においては変化する文字以外は定数だったよね?

あー、さっきやったヤツ。

そういうこと。$f(t)$ がらみの問題では変化する文字と定数がしょっちゅう入れ替わるから、常にどっちなのかを確認しながら計算を進めてね。

式を $x$ で微分すると
$\displaystyle f(x)+\int_0^1 f(t)\enspace dt=2x$
ここで、$\displaystyle b=\int_0^1 f(t)\enspace dt$ …① とすると
$\displaystyle f(x)+b=2x\\\displaystyle f(x)=2x-b$ …②
$x$ を $t$ におきかえると
$f(t)=2t-b$
①に代入して
$\displaystyle b=\int_0^1 2t-b\enspace dt\\\displaystyle b=\left[t^2-bt\right]_0^1\\\displaystyle b=1-b\\2b=1\\\displaystyle b=\frac{1}{2}$
②に代入して
$\displaystyle f(x)=2x-\frac{1}{2}$(答え)

$a$ を求める

$\displaystyle a=\int_0^1 tf(t)\enspace dt$ より
$\displaystyle =\int_0^1 t \left(2t-\frac{1}{2}\right)\enspace dt\\\displaystyle =\int_0^1 2t^2-\frac{1}{2}t\enspace dt\\\displaystyle =\left[\frac{2}{3}t^3-\frac{1}{4}t^2\right]_0^1$
$\displaystyle =\frac{5}{12}$ (答え)

この辺も話繰り返しだけど、今までに作った式の中で代入できるヤツがないが探すようにするとうまくいくからね。

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f(t) の定積分:応用その2

関数 $f(x)$ が等式
$\displaystyle f(x)=x^2+\int_1^2 (3x-t)f'(t)\enspace dt$ を満たすとき、$f(x)$ を求めよ。(近畿大)

式に $f’$ とか出てきてホント泣きそうです!

落ち着いて。今までやってきたことを使ってちゃんと解けるから。

まず、$(3x-t)$ の部分を展開するよ。

$\displaystyle f(x)=x^2+\int_1^2 3xf(t)\enspace dt-\int_1^2 tf'(t)\enspace dt$
$\displaystyle f(x)=x^2+3x\int_1^2 f'(t)\enspace dt-\int_1^2 tf'(t)\enspace dt$ …①

ここもだけど、2項目は積分の式は $dt$ って書いてあるから $t$ の関数と見なして、$x$ は定数扱いにするからね。第3項でも $t$ の関数だから、今度は$t$ は積分の式の外側には出さないようにしてね。

ここで $\displaystyle \int_1^2 f'(t)\enspace dt=a$ とすると、与式は
$\displaystyle f(x)=x^2+3ax-\int_1^2 tf'(t)\enspace dt$

ここで今回は $f'(x)$ が出てきてるから、いったん $f'(x)$ がどういう式になるかを考えてみるよ。

両辺を $x$ で微分すると

$\displaystyle f'(x)=2x+3a$ …②

$\int_1^2 tf'(t)\enspace dt$ の部分って消えるの?

消えるよ。$x$ で微分するんだから $\int_1^2 tf'(t)\enspace dt$ の式の中に $x$ は含まれていないでしょ? つまりこれは定数である、って考えるの。

$x$ を $t$ におきかえると
$f'(t)=2t+3a$

①に代入して

$\displaystyle f(x)=x^2+3x\int_1^2 2t+3a\enspace dt-\int_1^2 t(2t+3a)\enspace dt\\\displaystyle f(x)=x^2+3x\left[t^2+3at\right]_1^2-\left[\frac{2}{3}t^3+\frac{3}{2}t^2\right]_1^2\\\displaystyle f(x)=x^2+3x\left\{(4+6a)-(1+3a)\right\}-\left\{\left(\frac{16}{3}+6x\right)-\left(\frac{2}{3}+\frac{3}{2}a\right)\right\}$
$\displaystyle =x^2+3x(3a+3)-\left(\frac{9}{2}a+\frac{14}{3}\right)$
$\displaystyle =x^2+9ax+9x-\frac{9}{2}a-\frac{14}{3}$…③

ここでさらに微分。

③を $x$ で微分すると
$f'(x)=2x+9a+9$

これを②と比較して

$2x+3a=2x+9a+9\\-6a=9\\\displaystyle a=-\frac{3}{2}$

これを③に代入して

$\displaystyle f(x)=x^2+\left(-\frac{3}{2}\right)\cdot9x+9x-\frac{9}{2}\cdot\left(-\frac{3}{2}\right)-\frac{14}{3}$

$\displaystyle=x^2-\frac{9}{2}x+\frac{25}{12}$ (答え)

やっと解けた。

とにかく今回大事なポイントは、計算をしているときにそれが何についての関数でどれが定数扱いなのかを見極めることだね。それがうまくいけば解けるようになると思うよ。

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