数IAIIB高校数学の解法

【数II二項定理】どちらの項にも x がある場合

[問題] $\Big(x-\cfrac{1}{2x^2}\Big)^{12}$ の展開式における,$x^3$ の項の係数を求めよ。

ここは二項定理の理解を深めるために地道に考えてみる。

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二項定理から考える

まずは,二項定理に当てはめてみましょう。

$\Big(x-\cfrac{1}{2x^2}\Big)^{12}$
$=_{12}C_0x^{12}\Big(-\cfrac{1}{2x^2}\Big)^0+_{12}C_1x^{11}\Big(-\cfrac{1}{2x^2}\Big)^1+_{12}C_2x^{10}\Big(-\cfrac{1}{2x^2}\Big)^2+\cdots+_{12}C_{12}x^0\Big(-\cfrac{1}{2x^2}\Big)^{12}$

この中から $x^3$ が含まれるパターンを探します。

係数を無視して組み合わせを考えると

$\cfrac{x^{12}}{1}$,$\cfrac{x^{11}}{x^2}$,$\cfrac{x^{10}}{x^4}$,$\cfrac{x^9}{x^6}$,$\cdots$,$\cfrac{1}{x^{24}}$
$=x^{12},x^9,x^6,x^3,\cdots,x^{-24}$

4 つ目か。

もともとの式で言うと $x^9$ のところだから

$_{12}C_3x^9\Big(-\cfrac{1}{2x^2}\Big)^3$

係数を求めるときに $-\cfrac{1}{2}$ を忘れないように。

$_{12}C_3\Big(-\cfrac{1}{2}\Big)^3=\cfrac{12\cdot11\cdot10}{3\cdot2\cdot1}\times\Big(-\cfrac{1}{8}\Big)$
$=-\cfrac{220}{8}=\bf{-\cfrac{55}{2}}$ (答え)

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(a+b+c)^n の場合

[問題] $\Big(x-1-\cfrac{1}{x}\Big)^{10}$ の展開式の定数項を求めよ。

ここは公式頼ったほうがいい。

公式$(a+b+c)^n$ における $a^pb^qc^r$ の項の係数は$\cfrac{n!}{p!q!r!}$ ただし $p+q+r=n$

定数項ということは,言い換えれば $x$ を含まない項ということです。

$\Big(x-1-\cfrac{1}{x}\Big)^{10}$ を展開すると,$x$ と $-1$ と $\cfrac{1}{x}$ を合計 10 個かけ合わせたさまざまな項ができあがります。

このとき,$x$ と $\cfrac{1}{x}$ をかけて,$x$ を消去することを考えます。

$-1$ を無視すると,考えられる組み合わせは

$x^0\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^0,x^1\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^1,x^2\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^2,x^3\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^3,x^4\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^4,x^5\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^5$

となります。

$x$ と $-1$ と $\cfrac{1}{x}$ は合計 10 個のかけ合わせなので,$x^6\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^6$ などの組み合わせは作れません。

ここに $-1$ を入れると,考えられる組み合わせは

$x^0(-1)^{10}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^0,x^1(-1)^{8}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^1,x^2(-1)^{6}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^2,$
$x^3(-1)^{4}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^3,x^4(-1)^{2}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^4,x^5(-1)^{0}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^5$

それぞれの項について,その係数を求めてみましょう。

$x^0(-1)^{10}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^0$ について,公式より
$\cfrac{10!}{0!10!0!}=1$

$x^1(-1)^{8}\Big(\cfrac{1}{x}\Big)^1$ は
$\cfrac{10!}{1!8!1!}=90$

同様にして

$\cfrac{10!}{2!6!2!}=\cfrac{7\cdot8\cdot9\cdot10}{2\cdot2}=1260$
$\cfrac{10!}{3!4!3!}=\cfrac{5\cdot6\cdot7\cdot8\cdot9\cdot10}{6\cdot6}$
$=4200$
$\cfrac{10!}{4!2!4!}=\cfrac{5\cdot6\cdot7\cdot8\cdot9\cdot10}{2\cdot2\cdot3\cdot4}$
$=3150$
$\cfrac{10!}{5!0!5!}=\cfrac{6\cdot7\cdot8\cdot9\cdot10}{2\cdot3\cdot4\cdot5}$
$=252$

ここに $-1$ のかけ算をするのを忘れずに。

したがって,求める係数は

$1\times(-1)^{10}+90\times(-1)^8+1260\times(-1)^6$
$+4200\times(-1)^4+3150\times(-1)^2+252\times(-1)^0$

考えてみると $(-1)^{10}$ や $(-1)^8$ などはすべて $1$ になるので,この式はわざわざ書く必要はなかったようです。

$1+90+1260+4200+3150+252=\bf{8953}$ (答え)

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