【スマホで読む・わかりやすい】共通テスト数学IIB2021第2日程【解説・正解・問題】

1 2 3 4 5

第3問 正解

アイ 45 ウエ 15 オカ 47 キ,ク a,5
ケ,コサ,シ 3,11,8 ス 1 セ 4
ソタチ.ツテ 112.16
トナニ.ヌネ127.84 ノ 2 ハ.ヒ1.5

(1)

留学生全体における上級コースに登録した留学生の割合は

$100-(20+35)=45$

よって,45 %

・・・アイ

$X$ の平均(期待値)$E(X)$ は

$E(X)=10\cdot\cfrac{20}{100}+8\cdot\cfrac{35}{100}+6\cdot\cfrac{45}{100}$
$=2+\cfrac{14}{5}+\cfrac{27}{10}$
$=\cfrac{15}{2}$

・・・ウエ

また,分散 $V(X)$ は

$\Big(10-\cfrac{15}{2}\Big)^2\cdot\cfrac{20}{100}+\Big(8-\cfrac{15}{2}\Big)^2\cdot\cfrac{35}{100}+\Big(6-\cfrac{15}{2}\Big)^2\cdot\cfrac{45}{100}$
$=\Big(\cfrac{5}{2}\Big)^2\cdot\cfrac{1}{5}+\Big(\cfrac{1}{2}\Big)^2\cdot\cfrac{7}{20}+\Big(-\cfrac{3}{2}\Big)^2\cdot\cfrac{9}{20}$
$=\cfrac{5}{4}+\cfrac{7}{80}+\cfrac{81}{80}$
$=\cfrac{47}{20}$

・・・オカ

次に,確率変数 $Y$ について考える。

確率変数 $Y$ は二項分布 $B\Big(a,\cfrac{20}{100}\Big)$ に従う。

したがって,$Y$ の平均 $E(Y)$ は

$E(Y)=a\cdot\cfrac{20}{100}=\cfrac{a}{5}$

・・・キク

また,確率変数 $Z$ は二項分布 $B\Big(a,\cfrac{45}{100}\Big)$ に従う。

$\cfrac{\sigma(Z)}{\sigma(Y)}=\cfrac{\sqrt{a\cdot\cfrac{45}{100}\cdot\Big(1-\cfrac{45}{100}\Big)}}{\sqrt{a\cdot\cfrac{20}{100}\cdot\Big(1-\cfrac{20}{100}\Big)}}$
$=\sqrt{\cfrac{a\cdot\cfrac{9}{20}\cdot\cfrac{11}{20}}{a\cdot\cfrac{1}{5}\cdot\cfrac{4}{5}}}$
$=\sqrt{\cfrac{\cfrac{99}{400}}{\cfrac{4}{25}}}$
$=\sqrt{\cfrac{\cfrac{99}{400}\times400}{\cfrac{4}{25}\times400}}$
$=\sqrt{\cfrac{99}{64}}$
$=\cfrac{3\sqrt{11}}{8}$

・・・ケ,コサ,シ

ここで,$a=100$ として

$W=\cfrac{Y-m}{\sigma}$
$=\cfrac{Y-100\times\cfrac{20}{100}}{\sqrt{100\cdot\cfrac{20}{100}\cdot\Big(1-\cfrac{20}{100}\Big)}}$
$=\cfrac{Y-20}{4}$

とすると,$W$ は標準正規分布 $N(0,1)$ に従う。

$Y=28$ とすると

$W=\cfrac{28-20}{4}=2$

求める確率 $p$ は,正規分布表を用いて

$p=P(28\leqq Y)=0.5-0.4772=0.0228$

したがって,最も適当なものは① 0.023 である。

・・・ス

(2)

標本平均の標準偏差は

$\cfrac{\sigma}{\sqrt{n}}=\cfrac{\sqrt{640}}{\sqrt{40}}$
$=\sqrt{16}=4$

・・・セ

母標準偏差を $\sigma$ とする。標本の大きさ $n$ が大きいとき,母平均 $m$ に対する信頼度95%の信頼区間は

$\Big[\bar{X}-1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{n}}$,$\bar{X}+1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{n}}\Big]$

$\bar{X}=120$,$\cfrac{\sigma}{\sqrt{n}}=4$ を用いて

$C_1=120-1.96\times4=112.16$

・・・ソタチ.ツテ

$C_2=120+196\times4=127.84$

・・・トナニ.ヌネ

(3)

$n=40$ と $n=50$ の場合を比べると

$\sqrt{40}<\sqrt{50}$
$\cfrac{1}{\sqrt{40}}>\cfrac{1}{\sqrt{50}}$
$\cfrac{\sigma}{\sqrt{40}}>\cfrac{\sigma}{\sqrt{50}}$
$-\cfrac{\sigma}{\sqrt{40}}<-\cfrac{\sigma}{\sqrt{50}}$
$120-1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{40}}<120-1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{50}}$
$C_1<D_1$

また,同様にして

$120+1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{40}}>120+1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{50}}$
$C_2>D_2$

したがって,$D_1>C_1$ かつ $D_2<C_2$ が成り立つ。

・・・ノ

ここで,$D_2-D_1$ を計算してみると

$D_2-D_1=\bar{X}+1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{n}}-\Big(\bar{X}-1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{n}}\Big)$
$=2\cdot1.96\cdot\cfrac{\sigma}{\sqrt{n}}$

$E_2-E_1$ も同様に求めることができる。

このとき,標本の大きさを 50 の $k$ 倍とすると

$D_2-D_1=E_2-E_1$

$2\cdot1.96\cdot\cfrac{\sqrt{640}}{\sqrt{50}}=2\cdot1.96\cdot\cfrac{\sqrt{960}}{\sqrt{50k}}$
$\cfrac{\sqrt{640}}{\sqrt{50}}=\cfrac{\sqrt{960}}{\sqrt{50k}}$

両辺を2乗して

$\cfrac{640}{50}=\cfrac{960}{50k}$
$640k=960$
$k=1.5$

・・・ハ.ヒ

問題文

第3問

(選択問題)

第3問~第5問は,いずれか2問を選択し,解答しなさい。 

以下の問題を解答するにあたっては,必要に応じて 33 ページの正規分布表を用いてもよい。

ある大学には,多くの留学生が在籍している。この大学の留学生に対して学習や生活を支援する留学生センターでは,留学生の日本語の学習状況について関心を寄せている。

(1) この大学では,留学生に対する授業として,以下に示す三つの日本語学習コースがある。

初級コース:1週間に10時間の日本語の授業を行う
中級コース:1週間に8時間の日本語の授業を行う
上級コース:1週間に6時間の日本語の授業を行う

すべての留学生が三つのコースのうち,いずれか一つのコースのみに登録することになっている。留学生全体における各コースに登録した留学生の割合は,それぞれ

初級コース:20 %,中級コース:35 %,上級コース:$\boxed{\sf{アイ}}$%

であった。ただし,数値はすべて正確な値であり,四捨五入されていないものとする。

この留学生の集団において,一人を無作為に抽出したとき,その留学生が 1 週間に受講する日本語学習コースの授業の時間数を表す確率変数を $X$ とする。$X$ の平均(期待値)は $\cfrac{\boxed{\sf{ウエ}}}{2}$ であり,$X$ の分散は $\cfrac{\boxed{\sf{オカ}}}{20}$ である。

次に,留学生全体を母集団とし,$a$ 人を無作為に抽出したとき,初級コースに登録した人数を表す確率変数を $Y$ とすると,$Y$ は二項分布に従う。このとき,$Y$ の平均 $E(Y)$ は

$E(Y)=\cfrac{\boxed{\sf{キ}}}{\boxed{\sf{ク}}}$

である。 

また,上級コースに登録した人数を表す確率変数を $Z$ とすると,$Z$ は二項分布に従う。$Y$,$Z$ の標準偏差をそれぞれ $\sigma(Y)$,$\sigma(Z)$ とすると

$\cfrac{\sigma(Z)}{\sigma(Y)}=\cfrac{\boxed{\sf{ケ}}\sqrt{\boxed{\sf{コサ}}}}{\boxed{\sf{シ}}}$

である。 

ここで,$a=100$ としたとき,無作為に抽出された留学生のうち,初級コースに登録した留学生が 28 人以上となる確率を $p$ とする。$a=100$ は十分大きいので,$Y$ は近似的に正規分布に従う。このことを用いて $p$ の近似値を求めると,$p=\boxed{\boxed{\sf{ス}}}$ である。

$\boxed{\boxed{\text{ス}}}$ については,最も適当なものを,次の⓪~⑤のうちから一つ選べ。

⓪ $0.002$ ① $0.023$ ② $0.228$
③ $0.477$ ④ $0.480$ ⑤ $0.977$

(2) 40 人の留学生を無作為に抽出し,ある1週間における留学生の日本語学習コース以外の日本語の学習時間(分)を調査した。ただし,日本語の学習時間は母平均 $m$,母分散 $\sigma^2$ の分布に従うものとする。

母分散 $\sigma^2$ を 640 と仮定すると,標本平均の標準偏差は $\boxed{\sf{セ}}$ となる。調査の結果,40 人の学習時間の平均値は 120 であった。標本平均が近似的に正規分布に従うとして,母平均 $m$ に対する信頼度 95% の信頼区間を $C_1\leqq m\leqq C_2$ とすると

$C_1=\boxed{\sf{ソタチ}}.\boxed{\sf{ツテ}}$,$C_2=\boxed{\sf{トナニ}}.\boxed{\sf{ヌネ}}$

である。 

(3) (2)の調査とは別に,日本語の学習時間を再度調査することになった。そこで,50 人の留学生を無作為に抽出し,調査した結果,学習時間の平均値は 120 であった。

母分散 $\sigma^2$ を 640 と仮定したとき,母平均 $m$ に対する信頼度 95% の信頼区間を $D_1\leqq m\leqq D_2$ とすると,$\boxed{\boxed{\sf{ノ}}}$ が成り立つ。

一方,母分散 $\sigma^2$ を 960 と仮定したとき,母平均 $m$ に対する信頼度 95% の信頼区間を $E_1\leqq m\leqq E_2$ とする。このとき,$D_2-D_1=E_2-E_1$ となるためには,標本の大きさを 50 の $\boxed{\sf{ハ}}.\boxed{\sf{ヒ}}$ 倍にする必要がある。

$\boxed{\boxed{\text{ノ}}}$ の解答群

⓪ $D_1<C_1$ かつ $D_2<C_2$
① $D_1<C_1$ かつ $D_2>C_2$
② $D_1>C_1$ かつ $D_2<C_2$
③ $D_1>C_1$ かつ $D_2>C_2$

正規分布表

$z_0$ 0.00 0.01 0.02 0.03 0.04 0.05 0.06 0.07 0.08 0.09
0.0 0.0000 0.0040 0.0080 0.0120 0.0160 0.0199 0.0239 0.0279 0.0319 0.0359
0.1 0.0398 0.0438 0.0478 0.0517 0.0557 0.0596 0.0636 0.0675 0.0714 0.0753
0.2 0.0793 0.0832 0.0871 0.0910 0.0948 0.0987 0.1026 0.1064 0.1103 0.1141
0.3 0.1179 0.1217 0.1255 0.1293 0.1331 0.1368 0.1406 0.1443 0.1480 0.1517
0.4 0.1554 0.1591 0.1628 0.1664 0.1700 0.1736 0.1772 0.1808 0.1844 0.1879
0.5 0.1915 0.1950 0.1985 0.2019 0.2054 0.2088 0.2123 0.2157 0.2190 0.2224
0.6 0.2257 0.2291 0.2324 0.2357 0.2389 0.2422 0.2454 0.2486 0.2517 0.2549
0.7 0.2580 0.2611 0.2642 0.2673 0.2704 0.2734 0.2764 0.2794 0.2823 0.2852
0.8 0.2881 0.2910 0.2939 0.2967 0.2995 0.3023 0.3051 0.3078 0.3106 0.3133
0.9 0.3159 0.3186 0.3212 0.3238 0.3264 0.3289 0.3315 0.3340 0.3365 0.3389
1 0.3413 0.3438 0.3461 0.3485 0.3508 0.3531 0.3554 0.3577 0.3599 0.3621
1.1 0.3643 0.3665 0.3686 0.3708 0.3729 0.3749 0.3770 0.3790 0.3810 0.3830
1.2 0.3849 0.3869 0.3888 0.3907 0.3925 0.3944 0.3962 0.3980 0.3997 0.4015
1.3 0.4032 0.4049 0.4066 0.4082 0.4099 0.4115 0.4131 0.4147 0.4162 0.4177
1.4 0.4192 0.4207 0.4222 0.4236 0.4251 0.4265 0.4279 0.4292 0.4306 0.4319
1.5 0.4332 0.4345 0.4357 0.4370 0.4382 0.4394 0.4406 0.4418 0.4429 0.4441
1.6 0.4452 0.4463 0.4474 0.4484 0.4495 0.4505 0.4515 0.4525 0.4535 0.4545
1.7 0.4554 0.4564 0.4573 0.4582 0.4591 0.4599 0.4608 0.4616 0.4625 0.4633
1.8 0.4641 0.4649 0.4656 0.4664 0.4671 0.4678 0.4686 0.4693 0.4699 0.4706
1.9 0.4713 0.4719 0.4726 0.4732 0.4738 0.4744 0.4750 0.4756 0.4761 0.4767
2.0 0.4772 0.4778 0.4783 0.4788 0.4793 0.4798 0.4803 0.4808 0.4812 0.4817
2.1 0.4821 0.4826 0.4830 0.4834 0.4838 0.4842 0.4846 0.4850 0.4854 0.4857
2.2 0.4861 0.4864 0.4868 0.4871 0.4875 0.4878 0.4881 0.4884 0.4887 0.4890
2.3 0.4893 0.4896 0.4898 0.4901 0.4904 0.4906 0.4909 0.4911 0.4913 0.4916
2.4 0.4918 0.4920 0.4922 0.4925 0.4927 0.4929 0.4931 0.4932 0.4934 0.4936
2.5 0.4938 0.4940 0.4941 0.4943 0.4945 0.4946 0.4948 0.4949 0.4951 0.4952
2.6 0.4953 0.4955 0.4956 0.4957 0.4959 0.4960 0.4961 0.4962 0.4963 0.4964
2.7 0.4965 0.4966 0.4967 0.4968 0.4969 0.4970 0.4971 0.4972 0.4973 0.4974
2.8 0.4974 0.4975 0.4976 0.4977 0.4977 0.4978 0.4979 0.4979 0.4980 0.4981
2.9 0.4981 0.4982 0.4982 0.4983 0.4984 0.4984 0.4985 0.4985 0.4986 0.4986
3.0 0.4987 0.4987 0.4987 0.4988 0.4988 0.4989 0.4989 0.4989 0.4990 0.4990
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