【スマホで読む・わかりやすい】共通テスト数学IA2021本試【解説・正解・問題】

1 2 3 4 5

第4問 正解

ア 2 イ 3 ウ,エ 3,5
オ 4 カ 4 キ 8 ク 1
ケ 4 コ 5 サ 3 シ 6 

(1)

$5x-3y=1$ として,式を満たす $x,y$ の値をいくつか試し,あてはまる値を見つけると良い。 

$x=2$,$y=3$ とすると

$5\times2-3\times3=1$

となり,式を満たす。

したがって,偶数の目は 2 回,奇数の目は 3 回。

・・・・・・アイ

(2)

いったん $5x-3y=1$ とすると,(1)より

$5\times2-3\times3=1$

両辺を 8 倍すると

$5\times16-3\times24=8$

これをもとにして,$x,y$ を求める。

$5x-3y=8$
$5\times16-3\times24=8$

上の式から下の式を引くと

$5(x-16)-3(y-24)=0$
$5(x-16)=3(y-24)$

3 と 5 は互いに素だから,$k$ を整数として

$x-16=3k$
$x=3k+16$

式に代入して

$5(3k+16-16)=3(y-24)$
$5k=y-24$
$y=5k+24$

したがって

$x=3k+16=2\times8+3k$
$y=5k+24=3\times8+5k$

・・・・・・ウエ

①の整数解 $x,y$ の中で, $0\leqq y<5$ を満たす $k$ の値を求めるには,$y=5k+24=3\times8+5k$ にいくつか $k$ の値を当てはめてみると良い。

これに当てはまる整数 $k$ は $-4$ である。

$k=-4$ を $x,y$ に代入すると
$x=3\times(-4)+16=4$
$y=5\times(-4)+24=4$

・・・・・・オカ

したがって,偶数の目が 4 回,奇数の目が 4 回でれば,点 $\text{P}_8$ に移動する。このとき,それらの合計は $4+4=8$ 回である。

・・・・・・キ

(3)

(*)より,時計回りに 7 個進んでも,点 $\text{P}_8$ に移動できる。この点を $\text{P}_{-7}$ とする。

$5x-3y=-7$ として

$5\times2-3\times3=1$ より,両辺を $-7$ 倍して

$5\times(-14)-3\times(-21)=-7$

これより

$5x-3y=-7$
$5\times(-14)-3\times(-21)=-7$

上の式から下の式を引くと

$5(x+14)-3(y+21)=0$
$5(x+14)=3(y+21)$

3 と 5 は互いに素だから,$k$ を整数として

$x+14=3k$
$x=3k-14$

上の式に代入して

$5(3k-14+14)=3(y+21)$
$5\times3k=3(y+21)$
$5k=y+21$
$y=5k-21$

よって

$x=3k-14$
$y=5k-21$

ここで,$x$ と $y$ が 0 または正の整数であり,かつ $x+y$ が最も小さくなる $k$ の値を見つけると良い。

$k=5$ とすると

$x=3\times5-14=1$
$y=5\times5-24=4$
$x+y=5$

したがって,偶数の目が 1 回,奇数の目が 4 回出れば,さいころを投げる回数が 5 回で,点 $\text{P}_8$ に移動させることができる。

・・・・・・クケコ

(4)

選択肢をもとにして,$\text{P}_{10}$ から $\text{P}_{14}$ までを検討すると良い。

ここで(3)をふまえると,これらの点は時計回りに進んだ方がより少ない回数でそれぞれの点に移動させることができると仮定できる。

実際の試験の場で反時計回りと時計回りの2通りを検討することは時間の都合上困難かもしれないが,本来は(2)と(3)のようにどちらも検討すべきである。ここでは,時計回りの場合のみ検討している。

上の図より,$\text{P}_{14}=\text{P}_{-1}$,$\text{P}_{13}=\text{P}_{-2}$,$\text{P}_{12}=\text{P}_{-3}$,$\text{P}_{11}=\text{P}_{-4}$,$\text{P}_{10}=\text{P}_{-5}$ とすると

・$\text{P}_{14}(\text{P}_{-1})$ のとき

$5x-3y=-1$ として,式を満たす $x,y$ の値をいくつか当てはめてみると

$x=1$,$y=2$ のとき
$5\times1-3\times2=-1$

よって,合計は $1+2=3$ 回。

・$\text{P}_{13}(\text{P}_{-2})$ のとき

$5\times2-3\times4=-2$

よって,合計は $2+4=6$ 回。

・$\text{P}_{12}(\text{P}_{-3})$ のとき

$5\times0-3\times1=-3$

よって,合計は $0+1=1$ 回。

・$\text{P}_{11}(\text{P}_{-4})$ のとき

$5\times1-3\times3=-4$

よって,合計は $1+3=4$ 回。

・$\text{P}_{10}(\text{P}_{-5})$ のとき

$5\times2-3\times5=-5$

よって,合計は $2+5=7$ 回。

したがって,最小回数が最も大きいのは点 $\text{P}_{13}$ であり,その最小回数は 6 回である。

・・・・・・サシ

問題文

第4問

円周上に 15 個の点 $P_0$,$P_1$,・・・,$P_{14}$ が反時計回りに順に並んでいる。最初,点 $P_0$ に石がある。さいころを投げて偶数の目が出たら石を反時計回りに 5 個先の点に移動させ,奇数の目が出たら石を時計回りに 3 個先の点に移動させる。この操作を繰り返す。例えば,石が点 $P_5$ にあるとき,さいころを投げて 6 の目が出たら石を点 $P_{10}$ に移動させる。次に,5 の目が出たら点 $P_{10}$ にある石を点 $P_7$ に移動させる。

(1) さいころを 5 回投げて,偶数の目が $\boxed{\sf ア}$ 回,奇数の目が $\boxed{\sf イ}$ 回出れば,点 $P_0$ にある石を点に移動させることができる。このとき,$x=\boxed{\text{ア}}$,$y=\boxed{\text{イ}}$ は,不定方程式 $5x-3y=1$ の整数解になっている。

(2) 不定方程式 

$5x-3y=8$ ・・・・・・① 

のすべての整数解 $x$,$y$ は,$k$ を整数として

$x=\boxed{\text{ア}}\times8+\boxed{\sf ウ}\enspace k$,$y=\boxed{\text{イ}}\times8+\boxed{\sf エ}\enspace k$ 

と表される。① の整数解 $x$,$y$ の中で,$0\leqq y<\boxed{\text{エ}}$ を満たすものは

$x=\boxed{\sf オ}$,$y=\boxed{\sf カ}$ 

である。したがって,さいころを $\boxed{\sf キ}$ 回投げて,偶数の目が $\boxed{\text{オ}}$ 回,奇数の目が $\boxed{\text{カ}}$ 回出れば,点 $P_0$ にある石を点 $P_8$ に移動させることができる。

(3) (2)において,さいころを $\boxed{\text{キ}}$ 回より少ない回数だけ投げて,点 $P_0$ にある石を点 $P_8$ に移動させることはできないだろうか。

(*) 石を反時計回りまたは時計回りに 15 個先の点に移動させると元の点に戻る。

(*)に注意すると,偶数の目が $\boxed{\sf ク}$ 回,奇数の目が $\boxed{\sf ケ}$ 回出れば,さいころを投げる回数が $\boxed{\sf コ}$ 回で,点 $P_0$ にある石を点 $P_8$ に移動させることができる。このとき,$\boxed{\text{コ}}<\boxed{\text{キ}}$ である。

(4) 点$P_1$,$P_2$,・・・,$P_{14}$ のうちから点を一つ選び,点 $P_0$ にある石をさいころを何回か投げてその点に移動させる。そのために必要となる,さいころを投げる最小回数を考える。例えば,さいころを 1 回だけ投げて点 $P_0$ にある石を点 $P_2$ へ移動させることはできないが,さいころを 2 回投げて偶数の目と奇数の目が 1 回ずつ出れば,点 $P_0$ にある石を点 $P_2$ へ移動させることができる。したがって,点 $P_2$ を選んだ場合には,この最小回数は 2 回である。 

点 $P_1$,$P_2$,・・・,$P_{14}$ のうち,この最小回数が最も大きいのは点 $\boxed{\boxed{\sf サ}}$ であり,その最小回数は $\boxed{\sf シ}$ 回である。

$\boxed{\boxed{\text{サ}}}$ の解答群

⓪ $P_{10}$ ① $P_{11}$
② $P_{12}$ ③ $P_{13}$
④ $P_{14}$

1 2 3 4 5