教養

「教科書が読めない高校生」から脱出する方法

あなたは教科書が読めますか?日本語で書いてあるのだから読むだけならできるだろう、と思うかもしれません。しかし、近年「教科書が読めない高校生」の存在がクローズアップされるようになってきています。日本の高校生の4分の1は教科書が読めない、というのです。

もしあなたが「教科書が読める高校生」になりたいのならば、習得すべきテクニックがあります。

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教科書を読むのは時間の無駄ではないーむしろ効率アップに必要なこと

あなたが教科書が読めないならば、それは単純にトレーニング不足です。成績が悪いのはトレーニングが不足しているのが原因であって、頭が悪いからではないのです。そしてもう一つは正しいトレーニング方法を知らないことが原因でしょう。

教科書を読んで理解することは、勉強を身に付ける上で基本となる行為です。もちろん教科書が読めるだけであらゆる試験問題が解けるようになるわけではありません。しかし実際には教科書を読まずに学校で与えられたプリントを分からないままに解いているだけ、という人も多いのではないでしょうか?
また教科書をいちいち読むという行為を時間の無駄と捉えている人も多いようです。確かに教科書を読むトレーニングは骨の折れるものですが、その分自分がやっている勉強に対する見通しはだいぶクリアーになります。いくら時間をかけても宿題のプリントがさっぱり進まないという状況はかなり改善できるはずです。あなたが平均的な高校生ならば教科書を読むトレーニングは時間の無駄ではなく、勉強の効率を改善するのに十分役立つはずです。

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トレーニングに最適な教科書は「理科」

ではトレーニングの手順を説明していきましょう。トレーニングに使う教科書は何でもよいのですが、オススメは化学や生物あたりの理科の教科書です。これらの教科書は論理的説明の記述が多く、短い文の中で厳密な理解を求められるので、トレーニングに最適です。

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小さな構造を積み上げること意識する

文を読む上で大切なのは文の構造を頭の中にマッピング(地図のように描く)することです。教科書は文の集まりでできています。その最も小さな単位は「単語」です。そして単語がいくつか集まると「文節」ができます。こうして徐々に大きなブロックができあがります。単語→文節→文→段落→章や節→本一冊全体、という具合です。教科書が読める、というのはこの小さなブロックの積み上げがうまくいくかどうかの問題です。

「単語が分かる」から「文が分かる」へ

教科書が読めない人で最も深刻な状態は、単語が読めないというケースです。原因はおそらく漢字が読めないからです。あなたがこのケースに当てはまるなら、残念ながら教科書を読む前に小学校や中学校の漢字の練習に戻ったほうが良いでしょう。そうでなくとも、最近はスマホのような便利な道具があるので、読めない字にぶつかったときにそれを放置せずに調べるようにしましょう。また、もっと良い方法は人に聞くことです、もしかしたらあなたのクラス―メートは「そんな字も読めないの?」とバカにしてくるかもしれませんが、気にしなければよいことです。それであなたの成績が改善すればあなたをバカする人はすぐにいなくなります。そして、あなたが本当に学びたいという意欲を見せれば、あなたのクラスメートはむしろ良き協力者になってくれるものなのです。

単語が読める人の次のステップは文の構造を理解することです。文節でつまずく人はあまりいないのですが、文節が集まった文という単位になると話が違います。つまずく理由は、1つの文に含まれる単語の数が多すぎて脳が処理できないからです。

英語を勉強で事例を挙げましょう。

例えば中学1年生で I play tennis. という英語でつまずく生徒はほとんどいません。しかしこれが I play tennis with my friends in the park every Monday. となったら読めない生徒が続出します。1文に含まれる情報量が多すぎて脳がいっぺんに処理できないのです。これを日本語にすれば「私は毎週月曜日公園で友達とテニスをする。」です。ここから日本語でこの文を理解するプロセスを説明しましょう。

文構造から文を把握するトレーニング

まず日本語を分解します。

私は/毎週月曜日/公園で/友達と/テニスをする。

分解のやり方は文節単位が基本ですが厳密に従う必要はありません。自分が理解できるかたまりで良いです。次に主部(主語を表すかたまり)と述部(述語を表すかたまり)を把握します。この文の主部は「私は」で述部は「テニスをする」です。文にはかならず主部と述部があります。そしてこの2つが文の最も大切な要素です。この文にはいろいろな情報が含まれていますが、結局言いたいことは「私はテニスをする。」なのです。情報に優先順位をつけましょう
残りの情報は修飾節です。今回は「毎週月曜日/公園で/友達と」の部分はすべて述部にかかる修飾節です。修飾節は文によって主部にかかる時と述部にかかる時があります。今回は全て述部にかかっています。
次にこの修飾節と述部を照らし合わせていきましょう。具体的にはこうです。「毎週日曜日テニスをする」「公園でテニスをする」「友達とテニスをする」。こうすればこの人は単にテニスをしているのではなく、そこに色々な情報がくっついていることが分かります。枝葉の情報を主部や述部と結びつけることで文を段階的にマッピングしていくのです。
こうしてもう一度、「私は毎週月曜日公園で友達とテニスをする。」を読み返せば、最初に読んだときよりも、もう少し文が表す内容がクリアーになって頭に入ってくるのが実感できるはずです。
まずはこのトレーニングで1つの文が理解できるように練習していきましょう。

文を把握するためのさらなるトレーニング手順

文を読んでいくときには、上に述べた通り文節を意識しながら読み進めていきます。しかし、実際には読んでいる途中で頭の中がこんがらがって書いてある内容が把握できないことも多いはずです。もし文が把握できないときは句読点(点やマル)を頼りにさかのぼって繰り返し読みましょう。それでも分からなければ文節単位でさかのぼって分かるまでリピートします。コツは「小さな単位でリピート」です。

しかし、それでもうまくいかないかもしれません。そういうときは声に出して読んでみましょう。人間は脳はもともと言葉を耳で聞いて理解できるように進化してきた生き物です。言葉を目で見て理解するのは本来得意ではないのです。従って、目で見ても把握できないものでも、自分の声で読み上げて耳から言葉を脳に送るとすんなり理解できることがあります。

意外に思うかもしれませんが、国語の文章を音読してスラスラと読める人でも理科の教科書がスラスラと音読できる人はめったにいないものです。自分で口に出して読み上げるスピードで自分が言っている内容が頭の中で理解できないからです。しかしそれも何度も音読していくうちに、理解のスピードが徐々に読み上げるスピードに追い付いてきます。完全に追いついたころには、あなたは教科書の内容をほぼカンペキにマスターしているはずです。

次のテクニックは「スキップ」です。何度繰り返しても文が理解できないときはいったんその文を読み飛ばしてください。そしてそのあとの文を読み進めていって、再び読めなかった文に戻ります。理解ができない文でも周囲の文脈から補完することで理解できるようになることがあります。

そしてもう一つの方法は「参考書を読む」です。参考書はいくつ持っていてもムダになることはありません。

参考書に「これ一冊でカンペキ」というものはありません(宣伝文句としては良く見かけますが)。全部読む必要もありませんし、結果的に読んだのは数ページだけということも珍しくないでしょう。それでも参考書が役に立つのは、理解を深める上で複数の視点からの情報が大切だからです。教科書でどうしても理解できないときには参考書にセカンド・オピニオンを求めてみましょう。複数の視点から捉えなおすことでより理解を深めることができるのです。

最後に紹介するテクニックは「人に聞く」です。これは上に述べた参考書を読むことと似ているのですが、人に聞くことによって理解を深めるためのヒントが得られます。相手が説明が上手かどうかは気にしないでもいいです。案外、よく分かっている人の説明ほど教科書に似通ってくるのでセカンド・オピニオンにならなかったりするのです。ヘタクソな説明でも、相手の言っていることをがんばって理解しようとしているうちに理解するためのヒントが得られる、ということも多いのです。ただし相手にイチイチ聞きすぎるとたいていはイヤがられるのでほどほどにしておきましょう。その上で友人を上手に活用するのは良い方法です。余計なお世話かもしれませんが、あなたの気になる異性と会話をするきっかけとしてもこの方法は優れています。ただしその相手がイヤがらない程度に抑える気遣いも忘れずに。

最終目標は「教科書1冊マスター」

これらの方法を用いてトレーニングをしていくうちに、徐々に段落単位や1ページ単位で文を理解する能力が身に付いてくるはずです。1ページ分のマッピングが完成したら、今度はそれを章単位にステップアップしましょう。そして最終目標は教科書1冊まるまるマッピングすることです。教科書全体のおおまかなマッピングが出来上がると受験勉強の効率が大きく向上するはずです。その段階に到達すると、入試問題を解いていて分からないことが出てきても、「おそらく教科書のこの辺りを振り返れば書いてあるはず」という見当がつくようになり、短時間で理解が進むようになります。このように、文ごとの小さな単位から教科書全体まで、マッピングの作業は非常に大切になってきます。小さなことから少しずつ積み上げていきましょう。

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