【スマホで復習!高校化学】高分子化合物教科書まとめ
高分子化合物
- 高分子化合物は単量体が繰り返し結合したもので,単量体を次々に結合する反応を重合といい,重合で生じる高分子化合物を重合体という。また,重合体を構成する繰り返しの単位の数を重合度という。
- 重合度にばらつきがあるため,平均分子量を用いて分子量を表す。
- 分子鎖が比較的規則的に配列した結晶部分と,不足に配列した非結晶部分が入り混じった状態をとる。
- 明確な融点を示さないものが多い。
単糖類
グルコース
- 環状構造であるα-グルコースを水に溶かすと,一部が鎖状構造のグルコースを経て環状構造のβ-グルコースに変化する。環状構造と鎖状構造はそれぞれ一定の割合を保っている。
- α-グルコースとβ-グルコースは立体異性体の関係にある。
- 水溶液は還元性を示す。
- 銀鏡反応 グルコースなど単糖類をアンモニア性硝酸銀溶液に加えて温めると,銀が析出する。
- フェーリング液の還元 グルコースをフェーリング液に加えて加熱すると,糖の還元性により酸化銅(I) $\text{Cu}_2\text{O}$ の赤色沈殿を生じる。
フルクトース
- グルコースの構造異性体。
- 水に溶かすと一部が鎖状構造を経て五員環構造に変化し,六員環構造と五員環構造はそれぞれ一定の割合を保つ。
- 水溶液は還元性を示す。
二糖類
単糖類2分子が脱水縮合したものを二糖類という。
マルトース
α-グルコースの 1,4 位の-OH が脱水縮合した構造(グリコシド結合)をもつ。水溶液は還元性を示す。
スクロース(ショ糖)
- α-グルコースとβ-フルクトースが脱水縮合したもの。水溶液は還元性を示さない。
- スクロースを加水分解することを転化といい,得られたグルコースとフルクトースの混合物を転化糖という。転化糖は還元性を示す。
ラクトース
α-グルコースとガラストースが脱水縮合したもの。水溶液は還元性を示す。
トレハロース
2つのα-グルコースが1位の-OHどうしで脱水縮合したもの。水溶液は還元性を示さない。
多糖類
多数の単糖類が縮合重合したもの。$(\text{C}_6\text{H}_{10}\text{O}_5)_n$で表す。還元性を示さない。
デンプン
- α-グルコースが縮合重合したもの。
- 分子量が $10^4$~$10^5$ 程度のものをアミロースという。温水に溶ける。
- アミロースがさらに枝分かれし,分子量が $10^5$~$10^6$ 程度のものをアミロペクチンという。温水に溶けない。
- ヨウ素デンプン反応 デンプンの水溶液にヨウ素ヨウ化カリウム水溶液を加えると,青紫色になる。アミロースは濃青色。アミロペクチンは赤紫色。
グリコーゲン
デンプンを加水分解すると最終的にグルコースになり,動物の肝臓や筋肉に蓄えられている。
セルロース
- 多数のβ-グルコースが縮合重合してできたもの。グルコース単位が上下の向きを変えながらグリコシド結合し,直線状構造をとる。綿やパルプなど。
- 1,4 位のヒドロキシ基-OHどうしが脱水縮合した構造をグリコシド結合という。グルコースは 5 個のヒドロキシ基(-OH)を持つが,それぞれ 1,4 位のヒドロキシ基が脱水縮合するので,グルコース単位の中に3個のヒドロキシ基をもつことになる。
- セルロースに濃硝酸と濃硫酸の混合物を反応させると,硝酸エステルであるトリニトルセルロースが得られる。またトリニトロセルロースの一部を加水分解するとジニトロセルロースになる。
セルロースからつくられる再生繊維
- セルロースを溶媒に溶かして繊維として再生させたものをレーヨンという。
- セルロースに化学反応させてつくったビスコースから,薄膜上にセルロースを再生させるとセロハンが得られる。
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