数III高校数学の解法

【数Ⅲ複素数平面】arg αβ=arg α+arg β が成り立つ理由 混乱しやすいポイントをおさらい

教科書に $\arg$ の公式のってるけど意味が分からないです。

ただの公式だからやっかいじゃないんだけど、書き方忘れやすいから復習しようか。

ad

$\arg$ の書き方

複素数平面で登場する $\arg$ とは偏角のことです。しかし忘れやすいところですが、$\arg$ には角度を指定するのではなく複素数を指定します

例えば、$\displaystyle z=\cos\frac{\pi}{6}+i\sin\frac{\pi}{6}=\frac{\sqrt{3}}{2}+\frac{1}{2}i$ なら
$\displaystyle \arg z=\frac{\pi}{6}$
です。

$\arg$ を関数としてみなすなら、値に複素数を放り込むと偏角が出てくるということ。

つまり、公式 $\arg\alpha\beta=\arg\alpha+\arg\beta$ も $\alpha$ や $\beta$ は複素数そのものであって、偏角ではない点に注意しましょう。

$\alpha$ に $\displaystyle\frac{\pi}{3}$ とか代入するわけじゃないんですね。

そうそう、そこ勘違いしやすい。

ad

公式 $\displaystyle \arg \alpha\beta=\arg\alpha+\arg\beta$

ここから公式を具体例でみていきましょう。

$\displaystyle \arg \alpha\beta=\arg\alpha+\arg\beta$

(例)

$\displaystyle \alpha=\cos\frac{\pi}{6}+i\sin\frac{\pi}{6}$
$\displaystyle \beta=\cos\frac{\pi}{3}+i\sin\frac{\pi}{3}$ として
$\displaystyle\alpha\beta=\cos\left(\frac{\pi}{6}+\frac{\pi}{3}\right)+i\sin\left(\frac{\pi}{6}+\frac{\pi}{3}\right)$
$\displaystyle=\cos\frac{\pi}{2}+i\sin\frac{\pi}{2}$

複素数同士のかけ算は偏角同士の足し算になおすことができるんだった。

よって $\displaystyle\arg\alpha\beta=\frac{\pi}{2}$
一方で、$\displaystyle\arg\alpha=\frac{\pi}{6},\enspace\arg\beta=\frac{\pi}{3}$ だから
$\displaystyle\arg\alpha+\arg\beta=\frac{\pi}{6}+\frac{\pi}{3}=\frac{\pi}{2}$

ということで、$\displaystyle \arg \alpha\beta=\arg\alpha+\arg\beta$ が成り立つ。

理屈は分かったけど、頭の中グシャグシャです。

慣れないと混乱しやすいよね。$\arg$ 複素数=偏角 の関係だから慣れるまでいろいろ式作って試してみるといいよ。

ad

公式 $\displaystyle\arg\frac{\alpha}{\beta}=\arg\alpha-\arg\beta$

今度は割り算の公式です。

$\displaystyle\arg\frac{\alpha}{\beta}=\arg\alpha-\arg\beta$

(例)
$\displaystyle\alpha=\cos\frac{\pi}{3}+i\sin\frac{\pi}{3}$
$\displaystyle\beta=\cos\frac{\pi}{6}+i\sin\frac{\pi}{6}$ として
$\displaystyle\frac{\alpha}{\beta}=\cos\left(\frac{\pi}{3}-\frac{\pi}{6}\right)+i\sin\left(\frac{\pi}{3}-\frac{\pi}{6}\right)$
$\displaystyle=\cos\frac{\pi}{6}+i\sin\frac{\pi}{6}$

複素数の割り算は偏角同士の引き算になおすことができるんだった。

よって $\displaystyle\arg\frac{\alpha}{\beta}=\frac{\pi}{6}$
一方で $\displaystyle\arg\alpha=\frac{\pi}{3},\enspace\arg\beta=\frac{\pi}{6}$ だから
$\displaystyle\arg\alpha-\arg\beta=\frac{\pi}{3}-\frac{\pi}{6}=\frac{\pi}{6}$

ということで、$\displaystyle\arg\frac{\alpha}{\beta}=\arg{\alpha}-\arg{\beta}$ が成り立つ。

偏角と極形式がごちゃごちゃしてきて間違えそう。

実際、ノートに書いてみて確認しながら覚えていってね。

タイトルとURLをコピーしました