英語の勉強は毎日少しずつ コツコツ勉強からもう一歩先へ進むには?
英語の学習はリズムが大切
みなさんは英語の勉強をどのようなリズムで行っていますか?というより、そもそもリズムを意識して勉強したことがない人の方が多いのではないでしょうか。
これは英語に限った話ではないのですが、学習にはリズムが必要です。例えば1週間に1時間英語を勉強するとします。そのとき日曜日に1時間勉強するのと、月曜から土曜まで1日10分ずつ合計で1時間勉強するのとどちらが英語を覚えることができるでしょうか? どちらも1時間だから同じだと思うかもしれませんが、実際は1日10分ずつに分散させた方がはるかに学習効果が高いのです。
そもそも人間は詰め込み勉強というものはできない生き物であることを理解しましょう。テスト前に猛勉強するのは誰しも同じかもしれませんが、実はそれはあまり効率のよい方法ではありません。
「少しの量を何度も反復」の原則で
人間の脳は一度に大量の情報を記憶することが苦手です。私たちが短時間に多くの情報を見せられた場合、脳はその中から印象に残った情報のいくつかを記憶として保管し、それ以外の情報は捨ててしまいます。もし人間が生活している中で知覚によって得られたこと細かな情報をすべて記憶しようとすれば、脳はあっという間にパンクするでしょう。人間の脳はその点では情報を効率よく整理するようにできているのです。
また、私たちの脳は新たな情報を記憶したり引き出したりするために常に新しい神経回路を作り直しています。ある情報について、それを「記憶する→思い出す」という作業を何度も繰り返すことで、その情報のインプットとアウトプットがスムーズに行われるように脳の神経回路を作り変えていきます。実際、脳細胞同士は神経線維という化学物質の通る道路のようなものでつながっていて、記憶したり思い出したりする作業を繰り返すうちにその通り道はだんだんと太くなっていくのです。
脳がこのような仕組みで出来ている以上、効率の良い勉強法も自ずと決まります。
まずは、1日に脳に取り入れる情報を絞り込むこと。そして、その情報を何度も反復することです。勉強はまとめてやるのではなく毎日少しづつ分散して学習していくことが大切です。
英単語は1日10分寝る前に覚える
単語帳を見て英単語を覚えるという作業も高校生にとっては苦労することが多いものです。おすすめの英単語の覚え方は毎日寝る前に10分単語帳を開いて暗記することです。暗記したあとはテレビやスマホを見てはいけません。なぜならスマホなどは目に強い刺激を与えるので、その刺激によって単語帳の情報が脳からかき消されてしまうからです。単語帳を見たあとは何もせずにそのまま寝ましょう。人間の脳は寝ている間に情報の整理を行っていると考えられています。整理する中で必要な情報を記憶として定着させ不要な情報を消去しているようです。寝る直前に入ってきた情報は脳の中に必要な記憶として定着しやすくなります。
明日学校で単語テストがあるからとあわてて前日に詰め込むのではなく、毎日少しずつ脳に情報を送ることをこころがければ、英単語を覚えることは誰にでもできることなのです。
コツコツ努力型からさらに進化形を目指す
みなさんの勉強法はどうでしょうか? コツコツ努力するだけでは必ずしも結果には結び付きません。毎日努力すること自体は大切でも、その中でより効率のよい勉強法を追求することや、自分の価値観をより広げる方法を模索することが大切です。
またもう一つ大切なことは人間の脳は毎日勉強をし続けることによって1日に取り入れる情報量を増やすことができるということです。例えば英単語を暗記するにしても、今までその作業をやったことがない人間がそれをすれば、1日に覚えられる単語の数はせいぜい2,3個です。しかし毎日その作業を続けていけば、1日に覚えられる単語の数はおよそ10個程度に増やすことができます(記憶力の優れた人ならその数は15個程度にはなるようです。しかしそれ以上になることは極めて稀です)。毎日脳に刺激を与え続けること、また脳にある程度負荷をかけることで記憶力をグレードアップすることができます。この点で言えば、暗記の作業は筋トレに似ています。本人がキツい思いをしないトレーニングは結果が出ません。自分の限界を少し上回るくらいのところでトレーニングすることで自分の限界を少しずつ広げることができるのです。従って、毎日勉強をしていく中で、自分がどのくらいの量を学習できるようになっているのかを確認することは大切なことです。もし1日に学習できる量に変化がなければ、そのやり方を改善する余地があるでしょう。コスパを意識しながら勉強のやり方を常に改善する姿勢が結果につながるのです。
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