できる子を育てる本当の秘訣は「パパがママを愛しているかどうか」

子どもを持つ親なら、我が子に「できる子」になってほしいと思うのは自然なことです。そのために幼い時から習い事や塾、スポーツなどに取り組ませることも多いでしょう。最近は英会話教室やプログラミング教室も流行しています。もちろん、そうした習い事も良い取り組みなのですが、それ以外にも大切なことがあります。

”たとえば、母親の幸せは、親子が一緒に過ごしているかどうかという点で、父親の2倍重要であった。また、母親の幸せは、少年の心の健康の問題を予測する点でも2倍重要であった。女の子に関しては、母親の幸福だけが、10代の心の健康に関連していることがわかった。”

母親の幸福と女の子の幸福との強い相関関係

イギリスの Marriage Foundation が行ったおよそ13,000人の調査によると、子どもの心の健康は父親よりも母親のほうが関連性が高く、特に女の子の場合、父親が幸せがどうかは関係がなく母親が幸せかどうかだけが関係していました。

また子どもが生まれたばかりの母親が幸福であるかどうかは、その後の両親の離婚とも大きく関係があり、その母親が幸福であれば10数年後に両親が共に暮らしている可能性は高くなり、子どもの心の健康も良好になることが分かりました。

研究者は、子どもが生まれると女性の注意は子供に注がれるようになり、それでも父親が妻を愛し続けているかどうかが母親の幸福にとって重要であることを指摘しています。母親の幸福は子供の心の健康に影響しますが、母親の幸福の責任は父親にあるのです。

そう言われると父親にとってはプレッシャーに感じるかもしれません。実際に多くの父親は、自分が家族のために何をすれば良いのか分からなくて悩んでいます。

そんな父親のために、研究者は家族サービスよりももっと大切なアドバイスを与えています。

「この研究は説得力のある解決策を示唆しています。男性にとって、自分の家族のためにできる最善のことは、自分の子供の母親を愛することです。」

役割モデルとしての親の重要性

できる子を育てる要因には様々なものがあるのでしょうが、ここではもう一つ紹介しておきます。

ペンシルバニア大学とマサチューセッツ工科大学の調査によると、忍耐強く努力を続ける子供は、その親が努力によって成功した経験を持っている傾向があります。

子供にとって親は大事な役割モデルなのです。

研究者は、たとえ4、5歳の子供でも大人が何かのものごとに継続して取り組んでいるかどうか、それに成功したか失敗したかを注意深く観察していると指摘します。親が忍耐強くなければ、その子供は努力することに意義を見出しません。一方で、親が忍耐強く努力し成功すれば、その子供も同じように忍耐強く努力し続ける可能性が最も高くなるのです。

もちろん、親が子供に努力の重要性を話しているかどうかも子供の持続的な努力に関係しています。

しかしながら覚えておくべきことは、確かに親が子供に努力の重要性を言って聞かせることが大切であるとは言っても、親自身が努力をし、成功する姿を子供に見せられるかどうかはもっと重要であるということです。

理想的な子供を育てたいのなら、子供にさせる前に親自身が行動によってそれを見せる必要があるのです。