【数IA場合の数】C の性質と素数の関係(九州大2021理系第5問)
以下の問いに答えよ。(九州大2021)
(1) 自然数 $n,k$ が $2\leqq k\leqq n-2$ をみたすとき,$_n\text{C}_k>n$ であることを示せ。
(2) $p$ を素数とする。$k\leqq n$ をみたす自然数の組 $(n,k)$ で $_n\text{C}_k=p$ となるものをすべて求めよ。
分母と分子をずらしてみる
(1)から始めます。
まず,C の具体的な形を考えてみましょう。
たとえば,$_6\text{C}_3$ なら
$\cfrac{6\cdot5\cdot4}{3\cdot2\cdot1}$
となります。
これを,$n,k$ を使って表すと
$_n\text{C}_k=\cfrac{n\times(n-1)\times(n-2)\times\cdots\times(n-k+1)}{k\times(k-1)\times(k-2)\times\cdots\times1}$
となります。
$2\leqq k\leqq n-2$ ・・・① より
$k\leqq n-2$ となるので,これをもとに分母と分子を 2 つずらして式を書いてみます。
$=\cfrac{n}{1}\times\cfrac{n-1}{1}\times\cfrac{n-2}{k}\times\cfrac{n-3}{k-1}\times\cdots\times\cfrac{n-k+1}{3}\times\cfrac{1}{2}\times\cfrac{1}{1}$
こうしてみると,上の不等式の関係から
$\cfrac{n-2}{k}\geqq1$,$\cfrac{n-3}{k-1}\geqq1$,…,$\cfrac{n-k+1}{3}\geqq1$
が成り立ちます。
よって,式の残りの部分との不等式は
$\cfrac{n(n-1)}{2}\leqq_n\text{C}_k$
となります。
今度は,①から
$2\leqq n-2$
が成り立つので
$3\leqq n-1$
$\cfrac{3}{2}\leqq\cfrac{n-1}{2}$
よって
$1\leqq\cfrac{n-1}{2}$
が成り立ちます。これより
$n\leqq\cfrac{n(n-1)}{2}$
が成り立つので
$n\leqq\cfrac{n(n-1)}{2}\leqq _n\text{C}_k$
$n\leqq_n\text{C}_k$ (証明終わり)
C と素数の関係
(2)に進みます
$_n\text{C}_k=p$ として,いくつかパターンを考えてみます。
たとえば,$n=6$ とすると,$k$ は自然数だから,$_6\text{C}_1,\space_6\text{C}_2,\space_6\text{C}_3,\space_6\text{C}_4,\space_6\text{C}_5,\space_6\text{C}_6$ について考えることになります。
まず,$_6\text{C}_1=6$ だから,$k=1$ のとき,$_n\text{C}_1=n$ が成り立ちます。
よって,$_p\text{C}_1=p$ が成り立つので
$(n,k)=(p,1)$
次に,$_6\text{C}_5=_6\text{C}_1=6$ となるので,$k=n-1$ のときも,上と同じことが成り立ちます。
よって,
$(n,k)=(p,p-1)$
最後について考えると,$_6\text{C}_6=1$ だから,$n=k$ のとき $_n\text{C}_k=1$ が成り立ちます。しかし,1 は素数ではないので,$n=k$ は不適です。
あとは,$\space_6\text{C}_2,\space_6\text{C}_3,\space_6\text{C}_4$ のパターンが残りました。これは (1) の不等式 $2\leqq k\leqq n-2$ の場合ということです。
(1)より
$_n\text{C}_k=p>n$
$p>n$
となります。
ここで
$p=_n\text{C}_k=\cfrac{n(n-1)(n-2)\cdots(n-k+1)}{k!}$
とすると
$pk!=n(n-1)(n-2)\cdots(n-k+1)$
となります。
このとき,$p>n$ の条件から,式の右辺は $p$ より小さい自然数の積であり,素数 $p$ を因数に含みません。
よって,恒等式は成立しません。
したがって
$(n,k)=(p,1),(p,p-1)$ (答え)
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