【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IIB2018本試【解説・正解・問題】
第1問 解答・解説
ア 2 イ ウ 4 5 エオカ 345 キ 6
ク 3 ケ コ 3 2 サシ スセ 29 30
ソ 2 タ 3 チ ツ 1 2 テ 0
ト ナ 3 9 ニ 2 ヌ ネ 3 4
ノ ハヒ 4 27
〔1〕
(1)
1 ラジアンとは半径が 1,弧の長さが 1 の扇形の中心角の大きさのことである。
・・・ア
(2)
144°を弧度で表すと,360°=2π だから
$2\pi\times\cfrac{144}{360}=\cfrac{4}{5}\pi$
・・・イウ
$\cfrac{23}{12}\pi=x\degree$ とすると
$2\pi\times\cfrac{x}{360}=\cfrac{23}{12}\pi$
$\cfrac{\pi}{180}=\cfrac{23}{12}$
$x=\cfrac{23}{12}\cdot180=345\degree$
・・・エオカ
(3)
$x=\theta+\cfrac{\pi}{5}$ とおくと
$\theta+\cfrac{\pi}{30}=\theta+\cfrac{6-5}{30}$
$=\theta+\cfrac{1}{5}\pi-\cfrac{1}{6}\pi$
したがって,①は
$2\sin x-2\cos\Big(x-\cfrac{\pi}{6}\Big)=1$
・・・キ
加法定理を用いて
$2\sin x-2\Big(\cos x\cos\cfrac{\pi}{6}+\sin x\sin\cfrac{\pi}{6}\Big)=1$
$2\sin x-2\Big(\cos x\cdot\cfrac{\sqrt{3}}{2}+\sin x\cdot\cfrac{1}{2}\Big)=1$
$2\sin x-\sqrt{3}\cos x-\sin x=1$
$\sin x-\sqrt{3}\cos x=1$
・・・ク
三角関数の合成 $a\sin x+b\cos x=r\sin(x+\alpha)$ を用いて
$2\sin\Big(x-\cfrac{\pi}{3}\Big)=1$
$\sin\Big(x-\cfrac{\pi}{3}\Big)=\cfrac{1}{2}$
・・・ケコ
$\cfrac{\pi}{2}$ ≦ $\theta$ ≦ $\pi$ より
$x-\cfrac{\pi}{3}=\cfrac{5}{6}\pi$
$x=\cfrac{7}{6}\pi$
$x=\theta+\cfrac{\pi}{5}$ より
$\cfrac{7}{6}\pi=\theta+\cfrac{\pi}{5}$
$\theta=\cfrac{29}{30}\pi$
・・・サシスセ
〔2〕
3 と底として②の両辺の対数をとり,$t=\log_3 x$ とおくと
$\log_3 x^t$ ≧ $\log_3\Big(\cfrac{x}{c}\Big)^3$
$t\log_3 x$ ≧ $3\log_3\Big(\cfrac{x}{c}\Big)$
$t\log_3 x$ ≧ $3\log_3 x-3\log_3 c$
$t^2$ ≧ $3t-3\log_3 c$
$t^2-3t+3\log_3 c$ ≧ 0 $\cdots\cdots$③
・・・ソタ
次に,$c=\sqrt[3]{9}=9^{\small{\frac{1}{3}}}$
③は
$t^2-3t+3\log_3 9^{\small{\frac{1}{3}}}$ ≧ 0
$t^2-3t+\cfrac{1}{3}\cdot3\log_3 9$ ≧ 0
$t^2-3t+2$ ≧ 0
$(t-1)(t-2)$ ≧ 0
$t$ ≦ 1,$t$ ≧ 2
・・・チツ
よって,$\log_3 x$ ≦ 1,$\log_3 x$ ≧ 2
ここで,$\log_3 x=1$ のとき,$x=3$ だから
0 < $x$ ≦ 3
また,$\log_3 x=2$ のとき,$x=9$ だから
$x$ ≧ 9
・・・テトナ
次に,$x$ が $x$ > 0 の範囲を動くとき,$t$ の取り得る値の範囲は実数全体である。
・・・ニ
このとき,横の軸を $t$ として③をグラフで表すと,グラフは $t$ 軸と交わることはない。つまり,$t^2-3t+3\log_3 c=0$ は実数解を持たないか 1 つ持つから,判別式を求めると
$D=9-4\cdot3\log_3c$ ≦ 0
9 ≦ $4\cdot3\log_3c$
$\log_3 c$ ≧ $\cfrac{3}{4}$
・・・ヌネ
ここで,$\log_3 c=\cfrac{3}{4}$ のとき,$3^{\small{\frac{3}{4}}}=c$ だから
$c$ ≧ $3^{\small\frac{3}{4}}$
$c$ ≧ $27^{\small{\frac{1}{4}}}$
$c$ ≧ $\sqrt[4]{27}$
・・・ノハヒ
第1問 問題文
〔1〕
(1) 1 ラジアンとは,$\boxed{\text{ア}}$ のことである。$\boxed{\text{ア}}$ に当てはまるものを,次の⓪~③のうちから一つ選べ。
⓪ 半径が 1,面積が 1 の扇形の中心角の大きさ
① 半径が π,面積が 1 の扇形の中心角の大きさ
② 半径が 1,弧の長さが 1 の扇形の中心角の大きさ
③ 半径が π,弧の長さが 1 の扇形の中心角の大きさ
(2) 144°を弧度で表すと $\cfrac{\boxed{\text{イ}}}{\boxed{\text{ウ}}}$ π ラジアンである。また,$\cfrac{23}{12}$ π ラジアンを度で表すと $\boxed{\text{エオカ}}$°である。
(3) $\cfrac{\pi}{2}$ ≦ $\theta$ ≦ π の範囲で
$2\sin\Big(\theta+\cfrac{\pi}{5}\Big)-2\cos\Big(\theta+\cfrac{\pi}{30}\Big)=1\cdots\cdots$①
を満たす $\theta$ の値を求めよう。
$x=\theta+\cfrac{\pi}{5}$ とおくと,① は
$2\sin x-2\cos\Big(x-\cfrac{\pi}{\boxed{\text{キ}}}\Big)-1$
と表せる。加法定理を用いると,この式は
$\sin x-\sqrt{\boxed{\text{ク}}}\cos x=1$
となる。さらに,三角関数の合成を用いると
$\sin\Big(x-\cfrac{\pi}{\boxed{\text{ケ}}}\Big)=\cfrac{1}{\boxed{\text{コ}}}$
と変形できる。$x=\theta+\cfrac{\pi}{5}$,$\cfrac{\pi}{2}$≦ $\theta$ ≦ π だから,$\theta$=$\cfrac{\boxed{\text{サシ}}}{\boxed{\text{スセ}}}$ π である。
〔2〕$c$ を正の定数として,不等式
$x^{\small{log_3 x}}$ ≧ $\Big(\cfrac{x}{c}\Big)^3\cdots\cdots$②
を考える。
3 を底とする②の両辺の対数をとり,$t$=$\log_3 x$ とおくと
$t^{\boxed{\text{ソ}}}-\boxed{\text{タ}}t+\boxed{\text{タ}}\log_3 c$ ≧ 0 $\cdots\cdots$③
となる。ただし,対数 $log_a b$ に対し,$a$ を底といい,$b$ を真数という。
$c$=$\sqrt[3]{9}$ のとき,②を満たす $x$ の値の範囲を求めよう。③により
$t$ ≦ $\boxed{\text{チ}}$,$t$ ≧ $\boxed{\text{ツ}}$
である。さらに,真数の条件を考えて
$\boxed{\text{テ}}$ < $x$ ≦ $\boxed{\text{ト}}$, $x$ ≧ $\boxed{\text{ナ}}$
となる。
次に,②が $x$ > $\boxed{\text{テ}}$ の範囲でつねに成り立つような $c$ の値の範囲を求めよう。
$x$ が $x$ > $\boxed{\text{テ}}$ の範囲を動くとき,$t$ のとり得る値の範囲は $\boxed{\text{ニ}}$ である。$\boxed{\text{ニ}}$ に当てはまるものを,次の⓪~③のうちから一つ選べ。
⓪ 正の実数全体 ① 負の実数全体
② 実数全体 ③ 1 以外の実数全体
この範囲の $t$ に対して,③がつねに成り立つための必要十分条件は,$\log_3 c$ ≧ $\cfrac{\boxed{\text{ヌ}}}{\boxed{\text{ネ}}}$ である。すなわち,$c$ ≧ $\sqrt[\boxed{\text{ノ}}]{\boxed{\text{ハヒ}}}$ である。
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