【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IIB2016本試【解説・正解・問題】

1 2 3 4

解答・解説

ア イ 5 6 ウエ 22

オ カ キ ク ケ 1 2 3 2 2

コ サ シ ス 1 2 1 2

セソ タチ 13 15

ツ テ ト ナ 1 2 1 2

ニ ヌ ネ ノ 1 4 1 4

ハヒフ ヘホ 507 10

$\cfrac{\space1\space}{2},\Big|\cfrac{\space1\space}{3},\cfrac{\space2\space}{3},\Big|\cfrac{\space1\space}{4},\cfrac{\space2\space}{4},\cfrac{\space3\space}{4},\Big|\cfrac{\space1\space}{5},\cdots$

(1)

分母が $n$ の群の末項を求める。たとえば,分母が 4 の群を考えると,左から数えて 3 つ目の群の末項になる。つまり,分母が $n$ の群の末項は,左から数えて $n-1$ 個目までの項数を合計すればよい。よって

$\displaystyle\sum_{k=1}^{n-1} k=\cfrac{1}{2}(n-1)\{(n-1)+1\}$

$=\cfrac{1}{2}n(n-1)$

となる。また,分母が $n$ の群の初項は,分母が $n-1$ の群の末項の次だから,上の式を用いて

$\cfrac{1}{2}(n-1)\{(n-1)-1\}+1$

$=\cfrac{1}{2}(n-1)(n-2)+1$

ここで,$a_{15}$ の分母を推測して $6$ とし,上の式に代入すると

$\cfrac{1}{2}\cdot4\cdot5+1=11$

したがって,$a_{11}=\cfrac{1}{6}$ となるので,$a_{15}=\cfrac{5}{6}$

・・・アイ

また,分母に初めて $8$ が現れる項は

$\cfrac{1}{2}\cdot6\cdot7+1=22$

したがって,$a_{22}$

・・・ウエ

(2)

$\cfrac{1}{k}$ が初めて現れるのは,(1) より

$M_k=\cfrac{1}{2}(k-1)(k-2)+1$

$=\cfrac{1}{2}(k^2-3k+2)+1$

$=\cfrac{1}{2}k^2-\cfrac{3}{2}k+2$

・・・オカキクケ

また,$\cfrac{k-1}{k}$ は,(1) より

$N_k=\cfrac{1}{2}k(k-1)$

$=\cfrac{1}{2}k^2-\cfrac{1}{2}k$

・・・コサシス

これにより,第 $M_k$ 項は分母が $k$ である群の初項,第 $N_k$ 項は分母が $k$ である群の末項を表すことになる。

さらに,$a_{104}$ を求める。第 104 項は分母がいくつの群に入るかを推測すると $M_k=\cfrac{1}{2}(k-1)(k-2)+1$ を用いて

$M_{15}=\cfrac{1}{2}\cdot14\cdot13+1=92$

よって,$a_{104}$ は分母が 15 の群にあることが分かる。

したがって,$a_{92}=\cfrac{1}{15},\cdots,a_{104}=\cfrac{13}{15}$

・・・セソタチ

(3)

第 $M_k$ 項から第 $N_k$ 項までの和は,分母が $k$ の群の初項から末項までの和である。これを求めると

$\cfrac{1}{k}+\cfrac{2}{k}+\cdots+\cfrac{k-1}{k}$

となる。よって

$\displaystyle\sum_{\ell=1}^{k-1}\cfrac{\ell}{k}=\cfrac{1}{k}\cdot\cfrac{1}{2}(k-1)k$

$=\cfrac{1}{2}k-\cfrac{1}{2}$

・・・ツテトナ

数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $N_k$ 項までの和は,分母が 2 の群から $k$ の群までの和になるので

$\displaystyle\sum_{\ell=2}^k\cfrac{1}{2}\ell-\cfrac{1}{2}$

となる。しかし,このままでは $\ell=2$ となっているので,$\sum$ の公式を用いることができない。

ここで,$\ell=1$ のときを考えると $\cfrac{1}{2}\ell-\cfrac{1}{2}$ は

$\cfrac{1}{2}\cdot1-\cfrac{1}{2}=0$

となるので,上の式を $\displaystyle\sum_{\ell=1}^k\cfrac{1}{2}\ell-\cfrac{1}{2}$ と書き換えても同じ結果になることが分かる。よって

$=\cfrac{1}{2}\cdot\cfrac{1}{2}k(k+1)-\cfrac{1}{2}k$

$=\cfrac{1}{4}k^2+\cfrac{1}{4}k-\cfrac{1}{2}k$

$=\cfrac{1}{4}k^2-\cfrac{1}{4}k$

・・・ニヌネノ

さらに,$\displaystyle\sum_{n=1}^{103} a_n$ を求める。(2) より $a_{104}=\cfrac{13}{15}$ だから,$a_{103}=\cfrac{12}{15}$ である。よって

$\displaystyle\sum_{n=1}^{103} a_n=$ (第 $N_{14}$ 項までの和) $+\cfrac{1}{15}+\cfrac{2}{15}+\cdots+\cfrac{12}{15}$

となる。ここで初項から 第 $N_k$ 項までの和の式を変形して

$\cfrac{1}{4}k^2-\cfrac{1}{4}k=\cfrac{1}{4}k(k-1)$

とした上で,和を求めると

$\displaystyle\sum_{n=1}^{103} a_n=\cfrac{1}{4}\cdot14\cdot13+\sum_{n=1}^{12} \cfrac{n}{15}$

$=\cfrac{91}{2}+\cfrac{1}{15}\cdot\cfrac{1}{2}\cdot12\cdot13$

$=\cfrac{91}{2}+\cfrac{26}{5}$

$=\cfrac{455+52}{10}=\cfrac{507}{10}$

・・・ハヒフヘホ

第3問 問題文

真分数を分母の小さい順に, 分母が同じ場合には分子の小さい順に並べてできる数列

$\cfrac{\space1\space}{2},\cfrac{\space1\space}{3},\cfrac{\space2\space}{3},\cfrac{\space1\space}{4},\cfrac{\space2\space}{4},\cfrac{\space3\space}{4},\cfrac{\space1\space}{5},\cdots$

を $\{a_n\}$ とする。真分数とは, 分子と分母がともに自然数で, 分子が分母より小さい分数のことであり, 上の数列では, 約分できる形の分数も含めて並べている。以下の問題に分数形で解答する場合は, 解答上の注意にあるように, それ以上約分できない形で答えよ。

(1) $a_{15}=\cfrac{\boxed{\text{ア}}}{\boxed{\text{イ}}}$ である。また, 分母に初めて $8$ が現れる項は, $a_{\boxed{\text{ウエ}}}$ である。

(2) $k$ を $2$ 以上の自然数とする。数列 $\{a_n\}$ において, $\cfrac{1}{k}$ が初めて現れる項を第 $M_k$ 項とし, $\cfrac{k-1}{k}$ が初めて現れる項を第 $N_k$ 項とすると

$M_k=\cfrac{\boxed{\text{オ}}}{\boxed{\text{カ}}}k^2-\cfrac{\boxed{\text{キ}}}{\boxed{\text{ク}}}k+\boxed{\text{ケ}}$

である。よって, $a_{101}=\cfrac{\boxed{\text{セソ}}}{\boxed{\text{タチ}}}$ である。

(3) $k$ を $2$ 以上の自然数とする。数列 $\{a_n\}$ の第 $M_k$ 項から第 $N_k$ 項までの和は $\cfrac{\boxed{\text{ツ}}}{\boxed{\text{テ}}}k-\cfrac{\boxed{\text{ト}}}{\boxed{\text{ナ}}}k$ である。したがって, 数列 $\{a_n\}$ の初項から第 $N_k$ 項までの和は

$\cfrac{\boxed{\text{ニ}}}{\boxed{\text{ヌ}}}k^2-\cfrac{\boxed{\text{ネ}}}{\boxed{\text{ノ}}}k$

である。よって

$\displaystyle \sum_{n=1}^{103}a_n=\cfrac{\boxed{\text{ハヒフ}}}{\boxed{\text{ヘホ}}}$

である。

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