【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IIB2012追試【解説・正解・問題】
第3問
$\{ a_n \}$ を $a_2=162$ で公比が $3$ の等比数列とする。この数列の一般項は
$a_n=\boxed{\text{ アイ }}\cdot\boxed{\text{ ウ }}^{n-1}$
である。$\{ b_n \}$ を $b_1=\cfrac{a_1}{2}$ と
$b_{n+1}=3b_n+a_n$ $(n=1,2,3,\cdots)\cdots$①
で定められる数列とし,自然数 $n$ に対して,$x_n=\cfrac{b_n}{3^n}$ とおく。① から $x_{n+1}=x_n+\boxed{\text{ エ }}$ となるので,$x_n$ を求めることにより $\{ b_n \}$ の一般項が得られる。特に,$\cfrac{b_{10}}{3^{10}}=x_{10}=\boxed{\text{ オカ }}$ である。
自然数 $n$ に対して,$\displaystyle S_n=\sum_{k=1}^n b_k$ とおく。①から
$\displaystyle S_{n+1}-\boxed{\text{ キク }}=3S_n+\sum_{k=1}^n a_k$ $(n=1,2,3,\cdots)$
である。したがって,$S_{n+1}=S_n+b_{n+1}$ に注意して計算すると $S_n$ が得られる。特に,$\cfrac{S_{10}}{3^{10}}=\boxed{\text{ ケコ }}$ である。
$\{c_n\}$ を $c_1=3$ と
$c_{n+1}=3c_n+b_n$ $(n=1,2,3,\cdots)\cdots$②
で定められる数列とし,自然数 $n$ に対して,$y_n= \cfrac{c_n}{3^n}$ とおく。②から $y_{n+1}=y_n+\boxed{\text{ サ }}n+\boxed{\text{ シ }}$となるので,$y_n$ を求めることにより $\{ c_n \}$ の一般項が得られる。特に,$\cfrac{c_{10}}{3^{10}}=y_{10}=\boxed{\text{ スセソ }}$ である。
自然数 $n$ に対して,$\displaystyle T_n=\sum_{k=1}^n c_k$ とおく。②から
$T_{n+1}-\boxed{\text{ タ }}=3T_n+S_n$ $(n=1,2,3,\cdots)$
となるので
$T_n=\cfrac{(n^2-n+\boxed{\text{ チ }})\boxed{\text{ ツ }}^{n+1}-\boxed{\text{ テ }}}{\boxed{\text{ ト }}}$ $(n=1,2,3,\cdots)$
である。
解答・解説
アイ,ウ $54,3$
エ $6$
オカ $63$
キク $27$
ケコ $90$
サ,シ $2,1$
スセソ $100$
タ $3$
チ,ツ,テ,ト $1,3,3,2$
$\{a_n\}$ の一般項を求める。
$a_2=a_1\times3=162\\a_1=54$
したがって
$a_n=54\cdot3^{n-1}$
次に,$x_n=\cfrac{b_n}{3^n}$ だから
$x_{n+1}=\cfrac{b_{n+1}}{3^{n+1}}$
$b_{n+1}=3b_n+a_n$ より
$x_{n+1}=\cfrac{3b_n+a_n}{3^{n+1}}$
ここで $a_n=54\cdot3^{n-1}$ を整理すると
$a_n=6\cdot3^2\cdot3^{n-1}\\=6\cdot3^{n+1}$
したがって
$x_{n+1}=\cfrac{3b_n+6\cdot3^{n+1}}{3^{n+1}}$
$=\cfrac{3b_n}{3^{n+1}}+6$
$=\cfrac{b_n}{3^n}+6$
$=x_n+6$
$\{b_n\}$ の一般項を求めると
$x_{n+1}=x_n+6$ だから $\{x_n\}$ は公差 6 の等差数列である。初項を求めると
$x_1=\cfrac{b_1}{3^1}=\cfrac{\cfrac{a_1}{2}}{3}=\cfrac{\cfrac{54}{2}}{3}=9$
一般項を求めると
$x_n=9+(n-1)\times6$
$=6n+3$
$x_{10}=6\times10+3=63$
$\{b_n\}$ の一般項を求めると
$x_n=\cfrac{b_n}{3^n}$
$b_n=3^n\cdot x_n$
$=3^n(6n+3)$
$=6n\cdot3^n+3^{n+1}$
$=2n\cdot3^{n+1}+3^{n+1}$
$=3^{n+1}(2n+1)$
また $b_{n+1}=3b_n+a_n$ の和は
$\displaystyle \sum_{k=1}^n b_{k+1}=\sum_{k+1}^n(3b_k+a_k)$
ここで
$\displaystyle\sum_{k=1}^n b_{k+1}=b_2+b_3+b_4+\cdots+b_{n+1}=S_{n+1}-b_1$
また $b_1=3^2(2\times1+1)=27$ だから
$\displaystyle S_{n+1}-27=3\sum_{k=1}^n b_k+\sum_{k=1}^n a_k$
$\displaystyle S_{n+1}-27=3S_n+\sum_{k=1}^n a_k$
である。数列の和と一般項の関係より $S_{n+1}=S_n+b_{n+1}$ だから
$\displaystyle S_n+b_{n+1}-27=3S_n+\sum_{k=1}^n a_k$
$\displaystyle 2S_n=b_{n+1}-27-\sum_{k=1}^n a_k$
$\{a_n\}$ は等比数列だから,和の公式 $S=\cfrac{a_1(r^n-1)}{r-1}$ を用いて
$\displaystyle \sum_{k=1}^n a_k=\cfrac{54(3^n-1)}{3-1}=27(3^n-1)$
したがって
$2S_n=3^{n+2}\{2(n+1)+1\}-27-27(3^n-1)$
$=3^{n+2}(2n+3)-27-27\cdot3^n+27$
$=3^{n+2}(2n+3)-3\cdot3^{n+2}$
$=2n\cdot3^{n+2}$
$S_n=n\cdot3^{n+2}$
$\cfrac{S_{10}}{3^{10}}=\cfrac{10\cdot 3^{12}}{3^{10}}=10\cdot3^2=90$
次に $\{c_n\}$ について考える。
$y_n=\cfrac{c_n}{3^n}$ より $c_n=3^n\cdot y_n$ だから
$c_{n+1}=3^{n+1}\cdot y_{n+1}$
これを②に代入すると
$3^{n+1}\cdot y_{n+1}=3(3^n\cdot y_n)+3^{n+1}(2n+1)$
$3^{n+1}\cdot y_{n+1}=3^{n+1}\cdot y_n+3^{n+1}(2n+1)$
$y_{n+1}=y_n+2n+1$
$\{y_n\}$ の一般項を求めると,階差数列だから公式 $\displaystyle b_n=b_1+\sum_{k=1}^{n-1} a_k$ を用いて
$\displaystyle y_n=y_1+\sum_{k=1}^{n-1} 2k+1$
ここで $y_1=\cfrac{c_1}{3^1}=\cfrac{3}{3}=1$ だから
$y_n=1+2\cdot\cfrac{1}{2}(n-1)n+n-1$
$=1+n^2-n+n-1$
$=n^2$
したがって
$c_n=n^2\cdot 3^n$
また,$y_{10}=10^2=100$
さらに,$c_{n+1}=3c_n+b_n$ の和を求めると
$\displaystyle\sum_{k=1}^n c_{k+1}=\sum_{k=1}^n (3c_n+b_n)$
ここで
$\displaystyle\sum_{k=1}^n c_{k+1}=c_2+c_3+c_4+\cdots+c_{n+1}=T_{n+1}-c_1$
したがって
$\displaystyle T_{n+1}-c_1=3\sum_{k=1}^n c_n+\sum_{k=1}^n b_k$
$T_{n+1}-3=3T_n+S_n$
$T_{n+1}=3T_n+n\cdot3^{n+2}+3$
数列の和と一般項の関係より $T_{n+1}=T_n+c_{n+1}$ だから
$T_n+c_{n+1}=3T_n+n\cdot3^{n+2}+3$
$2T_n=c_{n+1}-n\cdot3^{n+2}-3$
$=3c_n+b_n-n\cdot3^{n+2}-3$
$=3n^2\cdot3^n+3^{n+1}(2n+1)-n\cdot3^{n+2}-3$
$=n^2\cdot3^{n+1}+3^{n+1}(2n+1)-3n\cdot3^{n+1}-3$
$=(n^2+2n+1-3n)3^{n+1}-3$
$=(n^2-n+1)3^{n+1}-3$
$T_n=\cfrac{(n^2-n+1)3^{n+1}-3}{2}$
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