【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IA2014本試【解説・正解・問題】

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第1問

〔1〕 $a=\cfrac{1+\sqrt{3}}{1+\sqrt{2}}$,$b=\cfrac{1-\sqrt{3}}{1-\sqrt{2}}$ とおく。

(1) $ab=\boxed{\text{ ア }}$

$a+b=\boxed{\text{ イ }}(\boxed{\text{ ウエ }}+\sqrt{\boxed{\text{ オ }}})$

$a^2+b^2=\boxed{\text{ カ }}(\boxed{\text{ キ }}-\sqrt{\boxed{\text{ ク }}})$

である。

(2) $ab=\boxed{\text{ ア }}$ と $a^2+b^2+4(a+b)=\boxed{\text{ ケコ }}$ から,$a$ は

$a^4+\boxed{\text{ サ }}a^3-\boxed{\text{ シス }}a^2+\boxed{\text{ セ }}a+\boxed{\text{ ソ }}=0$

を満たすことがわかる。

〔2〕 集合 $U$ を $U=\{n\space|n は 5 < \sqrt{n} < 6$ を満たす自然数 $\}$ で定め,また,$U$ の部分集合 $P$,$Q$,$R$,$S$ を次のように定める。

$P=\{n\space|n\in U$ かつ $n$ は 4 の倍数$\}$

$Q=\{n\space|n\in U$ かつ $n$ は 5 の倍数$\}$

$R=\{n\space|n\in U$ かつ $n$ は 6 の倍数$\}$

$S=\{n\space|n\in U$ かつ $n$ は 7 の倍数$\}$

全体集合を $U$ とする。集合 $P$ の補集合を $\overline{P}$ で表し,同様に $Q$,$R$,$S$ の補集合をそれぞれ $\overline{Q}$,$\overline{R}$,$\overline{S}$ で表す。

(1) $U$ の要素の個数は $\boxed{\text{ タチ }}$ 個である。

(2) 次の⓪~④で与えられた集合のうち,空集合であるものは$\boxed{\text{ ツ }}$,$\boxed{\text{ テ }}$ である。
$\boxed{\text{ ツ }}$,$\boxed{\text{ テ }}$ に当てはまるものを,次の⓪~④のうちから一つずつ選べ。ただし,$\boxed{\text{ ツ }}$,$\boxed{\text{ テ }}$ の解答の順序は問わない。

⓪ $P\cap R$ ① $P\cap S$ ② $Q\cap R$
③ $P\cap\overline{Q}$ ④ $R\cap\overline{Q}$

(3) 集合 $X$ が集合 $Y$ の部分集合であるとき, $X \subset Y$ と表す。このとき,次の⓪~④のうち,部分集合の関係について成り立つものは$\boxed{\text{ ト }}$,$\boxed{\text{ ナ }}$ である。

$\boxed{\text{ ト }}$,$\boxed{\text{ ナ }}$ に当てはまるものを,次の⓪~④のうちから一つずつ選べ。ただし,$\boxed{\text{ ト }}$,$\boxed{\text{ ナ }}$ の解答の順序は問わない。

⓪ $P\cup R\subset\overline{Q}$ ① $S\cap\overline{Q}\subset P$ ② $\overline{Q}\cap\overline{S}\subset\overline{P}$

③ $\overline{P}\cup\overline{Q}\subset\overline{S}$ ④ $\overline{R}\cap\overline{S}\subset\overline{Q}$

解答・解説

ア $2$

イ,ウエ,オ $2,-1,6$

カ,キ,ク $8,3,6$

ケコ $16$

サ,シス,セ,ソ $4,16,8,4$

タチ $10$

ツ,テ $0,4$ または $4,0$

ト,ナ $1,4$ または $4,1$

〔1〕

$a=\cfrac{1+\sqrt{3}}{1+\sqrt{2}}$,$b=\cfrac{1-\sqrt{3}}{1-\sqrt{2}}$

(1)

$ab=\bigg(\cfrac{1+\sqrt{3}}{1+\sqrt{2}}\bigg)\bigg(\cfrac{1-\sqrt{3}}{1-\sqrt{2}}\bigg)$

$=\cfrac{1-3}{1-2}=2$

$a+b=\cfrac{(1+\sqrt{3})(1-\sqrt{2})+(1-\sqrt{3})(1+\sqrt{2})}{(1+\sqrt{3})(1-\sqrt{2})}$

$=\cfrac{1-\sqrt{2}+\sqrt{3}-\sqrt{6}+1+\sqrt{2}-\sqrt{3}-\sqrt{6}}{1-2}$

$=-2+2\sqrt{6}$

$=2(-1+\sqrt{6})$

$(a+b)^2=a^2+2ab+b^2$ を変形すると

$a^2+b^2=(a+b)^2-2ab$

$=\{2(-1+\sqrt{6})\}^2-2\cdot2$

$=4(-1+\sqrt{6})^2-4$

$=4\{(-1+\sqrt{6})^2-1\}$

$=4(1-2\sqrt{6}+6-1)$

$=4(6-2\sqrt{6})$

$=8(3-\sqrt{6})$

(2)

$a^2+b^2+4(a+b)$

$=8(3-\sqrt{6})+4\{2(-1+\sqrt{6})\}$

$=24-8\sqrt{6}-8+8\sqrt{6}$

$=16$

また $ab=2$ より $b=\cfrac{2}{a}$

これを用いて

$a^2+b^2+4(a+b)=16$

$a^2+\bigg(\cfrac{2}{a}\bigg)^2+4\bigg(a+\cfrac{2}{a}\bigg)=16$

$a^2+\cfrac{4}{a^2}+4a+\cfrac{8}{a}-16=0$

式に $a^2$ をかけて

$a^4+4+4a^3+8a-16a^2=0$

降べきの順に並べ替えて

$a^4+4a^3-16a^2+8a+4=0$

〔2〕

$5 < \sqrt{n} < 6$ を 2 乗すると $25 < n < 36$ となる。これより $P$ を求めるとすると,$P$ は $25 < n < 36$ の範囲のうち 4 の倍数となるものだから,$28$ と $32$ が当てはまる。他の集合についても同様に考えて

$P=\{28,32\}$

$Q=\{30,35\}$

$R=\{30\}$

$S=\{28,35\}$

となる。

(1)

$U$ の要素は $26$ から $35$ までの $10$ 個である。

(2)

ここで $\varnothing$ は空集合を表す。空集合とは当てはまる要素が無いということである。

⓪ $P\cap R=\{\varnothing\}$

① $P\cap S=\{28\}$

② $Q\cap R=\{30\}$

③ $\overline{Q}=\{26,27,28,29,31,32,33,34\}$ より

$P\cap\overline{Q}=\{28,32\}$

④ $R\cap\overline{Q}=\{\varnothing\}$

したがって,空集合であるものは ① と ④ である。

(3)

⓪ $P\cup R=\{28,30,32\}$

これが $\overline{Q}$ の中にすべて含まれるかどうかを調べるとよい。そうすると,$32$ は $\overline{Q}$ に含まれないので,不適。

① $S\cap\overline{Q}=\{28\}$

したがって $S\cap\overline{Q}\subset P$ は成り立つ。

② $\overline{Q}\cap\overline{S}\subset\overline{P}$

ド・モルガンの法則を用いて

$=\overline{Q\cup S}\subset\overline{P}$

集合の法則 $A\subset B=\overline{A}\supset\overline{B}$ を用いて

$=Q\cup S\supset P$

ここで $Q\cup S=\{28,30,35\}$ だから,$32$ が当てはまらない。したがって,不適。

③ $\overline{P}\cup\overline{Q}\subset\overline{S}$

$=\overline{P\cap Q}\subset\overline{S}$

$=P\cap Q\supset S$

$P\cap Q=\{\varnothing\}$ だから,成り立たない。

④ $\overline{R}\cap\overline{S}\subset\overline{Q}$

$=\overline{R\cup S}\subset\overline{Q}$

$=R\cup S\supset Q$

$R\cup S=\{28,30,35\}$ だから,成り立つ。

したがって,① と ④ が適する。

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