【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IA2012追試【解説・正解・問題】
第1問
〔1〕
(1) $\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+ 1}$ の分母を有理化すると $\cfrac{\boxed{\text{ ア }} – \boxed{\text{ イ }}}{\boxed{\text{ ウ }}}$ である。次の ⓪ 〜 ② のうちから最小であるものを選ぶと $\boxed{\text{ エ }}$ であり,最大であるものを選ぶと $\boxed{\text{ オ }}$ である。
⓪ $\cfrac{\sqrt{3}}{2}$ ① $1$ ② $\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1}$
(2) 次の ⓪ 〜 ③ のうちから最小であるものを選ぶと $\boxed{\text{ カ }}$ であり,最大であるものを選ぶと $\boxed{\text{ キ }}$ である。
⓪ $\cfrac{\sqrt{3}}{2}$ ① $\bigg(\cfrac{\sqrt{3}}{2}\bigg)^2$
② $\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1}$ ③ $\bigg(\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1}\bigg)^2$
〔2〕 $m,n$ を整数とする。
次の $\boxed{\text{ ク }}$,$\boxed{\text{ コ }}$ に当てはまるものを,次の①~⑤のうちから一つずつ選べ。また,次の$\boxed{\text{ ケ }}$,$\boxed{\text{ サ }}$に当てはまるものを,下の⑥~⑨のうちから一つずつ選べ。ただし,$\boxed{\text{ ケ }}$,$\boxed{\text{ サ }}$には,同じものを繰り返し選んでよい。
(1) $m,n$ に関する条件 $p,q$ を次のように定める。
$p$ : $m,n$ の少なくとも1つは3の倍数ではない。
$q$ : $m+n$,$m-n$ の少なくとも1つは3の倍数でない
$p$ の否定 $\overline{p}$ は $\boxed{\text{ ク }}$。
$p$ は $q$ であるための $\boxed{\text{ ケ }}$。
(2) $m,n$ に関する条件 $r,s$ を次のように定める。
$r$ : $m,n$ の少なくとも1つは4の倍数ではない
$s$ : $m+n$,$m-n$ の少なくとも1つは4の倍数ではない
$s$ の否定 $\overline{s}$ が成立するならば $\boxed{\text{ コ }}$。
$r$ は $s$ であるための $\boxed{\text{ サ }}$。
⓪ $m,n$ の少なくとも1つは3の倍数である
① $m,n$ はともに3の倍数である
② $m,n$ はともに3の倍数でない
③ $m,n$ はともに奇数である
④ $m,n$ はともに偶数である
⑤ $m,n$ のうち一方だけが偶数である
⑥ 必要十分条件である
⑦ 必要条件であるが,十分条件でない
⑧ 十分条件であるが,必要条件でない
⑨ 必要条件でも十分条件でもない
解答・解説
ア $3$
イ $\sqrt{3}$
ウ $2$
エ、オ $2$ $1$
カ 3
キ $0$
ク $1$
ケ $6$
コ $4$
サ $7$
〔1〕(1) 分母を有理化すると
$\cfrac{\sqrt{3}}{{\sqrt{3}}+1}=\cfrac{\sqrt{3}(\sqrt{3}-1)}{(\sqrt{3}+1)(\sqrt{3}-1)}\\=\cfrac{3-\sqrt{3}}{3-1}\\=\cfrac{3-\sqrt{3}}{2}$
$\cfrac{\sqrt{3}}{2}$ と $\cfrac{3-\sqrt{3}}{2}$ を比べる場合,$\sqrt{3}$ が 1.5 以上の数であることを示すとよい。
$\cfrac{3}{2}$ と $\sqrt{3}$ を比べると,それぞれ 2 乗して
$\cfrac{9}{4} < 3$
となるので
$\cfrac{3}{2} < \sqrt{3}$
が成り立つ。これより
$\cfrac{3}{4} < \cfrac{\sqrt{3}}{2}$
である。また
$\cfrac{3}{2} < \sqrt{3}\\-\sqrt{3} < -\cfrac{3}{2}\\3-\sqrt{3} < \cfrac{3}{2}\\\cfrac{3-\sqrt{3}}{2} < \cfrac{3}{4}$
したがって
$\cfrac{3-\sqrt{3}}{2} < \cfrac{\sqrt{3}}{2}$
次に $\sqrt{3} < \sqrt{4}$ より $\sqrt{3} < 2$ となるので
$\cfrac{\sqrt{3}}{2} < 1$
したがって,最小は $\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1}$,最大は $1$ である。
(2) $\cfrac{\sqrt{3}}{2} < 1$ だから,2 乗するともとの数より小さくなる。つまり
$\cfrac{\sqrt{3}}{2} > \bigg(\cfrac{\sqrt{3}}{2}\bigg)^2$
が成り立つ。同様に $\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1} < 1$ だから
$\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1} > \bigg(\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1}\bigg)^2$
次に,(1)より $\cfrac{\sqrt{3}}{2} > \cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1}$ だから
最小は $\bigg(\cfrac{\sqrt{3}}{\sqrt{3}+1}\bigg)^2$,最大は $\cfrac{\sqrt{3}}{2}$ である。
〔2〕
$\overline{p}$ を考える。$p$ は $m$ が 3 の倍数でない,$n$ が 3 の倍数でない,$m,n$ ともに 3 の倍数でない場合だから,その否定は $m,n$ ともに 3 の倍数である場合である。
次に,3 の倍数を $3k$,3 の倍数でないものを $3k+1,3k+2$ として真偽を確かめるとよい。まず,1 つが 3 の倍数でない場合を考える。
$m:3k+1,n:3k$ とおくと
$m+n=6k+1$ ⇒ 3 の倍数でない
$m-n=1$ ⇒ 3 の倍数でない
となる。また,どちらも 3 の倍数でない場合を考える。
$m:3k+2,n:3k+1$ とおくと
$m+n=6k+3=3(2k+1)$ ⇒ 3 の倍数
$m-n=1$ ⇒ 3 の倍数でない
となり,$p\implies q$,$q\implies p$ はともに真である。
したがって,$p$ は $q$ であるための必要十分条件である。
(2) 同様に $\overline{s}$ は $m+n$,$m-n$ がともに 4 の倍数の場合である。したがって,$m,n$ はともに偶数である。
次に,1 つが 4 の倍数でない場合を考える。
$m=4k+1,n=4k$ とおくと
$m+n=8k+1$ ⇒ 4 の倍数でない
$m-n=1$ ⇒ 4 の倍数でない
となる。また どちらも 4 の倍数でない場合を考える。$m=4k+2,n=4k+2$ とおくと
$m+n=4k+4=4(k+1)$ ⇒ 4 の倍数
$m-n=0$ ⇒ 4 の倍数
となり,$r\implies s$ は偽,$s\implies r$ は真である。
したがって,$r$ は $s$ であるための必要条件であるが,十分条件ではない。
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