【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IA2012本試【解説・正解・問題】

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第1問

〔1〕

(1) 不等式 $|2x+1|\leqq 3$ の解は $\boxed{\text{ アイ }} \leqq x \leqq \boxed{\text{ ウ }}$ である。
以下,$a$ を自然数とする。

(2) 不等式
$|2x+1|\leqq a\cdots$①
の解は $\cfrac{-\boxed{\text{ エ }}-a}{\boxed{\text{ オ }}} \leqq x \leqq \cfrac{-\boxed{\text{ エ }}+a}{\boxed{\text{ オ }}}$ である。

(3) 不等式①を満たす整数 $x$ の個数を $N$ とする。$a=3$ のとき,$N=\boxed{\text{ カ }}$ である。また,$a$ が $4,5,6,\cdots$ と増加するとき,$N$ が初めて $\boxed{\text{ カ }}$ より大きくなるのは,$a=\boxed{\text{ キ }}$ のときである。

〔2〕$k$ を定数とする。自然数 $m$,$n$ に関する条件 $p$,$q$,$r$ を次のように定める。

$p:m > k$ または $n > k$
$q:mn > k^2$
$r:mn > k$

(1) 次の $\boxed{\text{ ク }}$ に当てはまるものを,下の⓪~③のうちから一つ選べ。
$p$ の否定 $\overline{p}$ は $\boxed{\text{ ク }}$ である。

⓪ $m > k$ または $n > k$
① $m > k$ かつ $n > k$
② $m \leqq k$ かつ $n \leqq k$
③ $m \leqq k$ または $n \leqq k$

(2) 次の $\boxed{\text{ ケ }}$~$\boxed{\text{ サ }}$ に当てはまるものを,下の⓪~③のうちから一つずつ選べ。ただし,同じものを繰り返し選んでもよい。

(i) $k=1$ とする。
$p$ は $q$ であるための$\boxed{\text{ ケ }}$。

(ii) $k=2$ とする。
$p$ は $r$ であるための$\boxed{\text{ コ }}$。
$p$ は $q$ であるための $\boxed{\text{ サ }}$。

⓪ 必要十分条件である
① 必要条件であるが,十分条件でない
② 十分条件であるが,必要条件でない
③ 必要条件でも十分条件でもない

正解と解説

アイ $-2$ ウ $1$

$\cfrac{-\text{エ}-a}{オ}$ $\cfrac{-\text{1}-a}{2}$

カ $4$ キ $5$ ク $2$

ケ $0$ コ $2$ サ $1$

〔1〕(1)
$|2x+1|\leqq 3$
絶対値の中身が正の場合と負の場合で分けて考える。
$2x+1\geqq 0$ のとき,$x\geqq-\cfrac{1}{2}$
$2x+1 < 0$ のとき,$x < -\cfrac{1}{2}$

(i) $x\geqq-\cfrac{1}{2}$ のとき
$2x+1\leqq 3$
$x\leqq 1$

(ii) $x < -\cfrac{1}{2}$ のとき
$-2x-1\leqq 3$
$x\geqq -2$
したがって,$-2\leqq x\leqq 1$

(2)

(i) $x\geqq-\cfrac{1}{2}$ のとき
$2x+1\leqq a$
$x\leqq\cfrac{-1+a}{2}$

(ii) $x < -\cfrac{1}{2}$ のとき
$-2x-1\leqq a$
$x\geqq\cfrac{-1-a}{2}$
したがって,$\cfrac{-1-a}{2}\leqq x\leqq\cfrac{-1+a}{2}$

(3) $a=3$ のとき,①の解は $\cfrac{-1-3}{2}\leqq x\leqq\cfrac{-1+3}{2}$
$-2\leqq x\leqq 1$
したがって,①を満たす整数 $x$ は $-2,-1,0,1$ の 4 個だから,$N=4$。
また $a=4$ のとき,上と同様に計算すると
$\cfrac{-1-4}{2}\leqq x \leqq \cfrac{-1+4}{2}$
$-\cfrac{5}{2}\leqq x \leqq -\cfrac{3}{2}$
となり,$N=4$ である。
$a=5$ のとき
$\cfrac{-1-5}{2}\leqq x\leqq\cfrac{-1+5}{2}$
$-3\leqq x\leqq 2$
となり,$N=6$ である。
したがって,$N$ がはじめて4より大きくなるのは $a=5$ のとき。

〔2〕(1) $m > k$ の集合を $A$,$n > k$ の集合を $B$ とおくと
$p$ は $A\cup B$ となり,ド・モルガンの法則より $\overline{p}$ は $\overline{A\cup B}=\overline{A}\cap\overline{B}$ となる。
したがって,$m\leqq k$ かつ $n\leqq k$

(2)

(i) $k=1$ のとき
$p : m > 1$ または $n > 1$
$q : mn > 1$
となる。$m$,$n$ がともに自然数であることに注意すると,$p\implies q$,$q\implies p$ はともに真である。
したがって,$p$ は $q$ であるための必要十分条件である。

(ii) $k=2$ のとき
$p:m > 2$ または $n > 2$
$r:mn > 2$
となる。$p$ のとき $r$ は必ず成り立つので $p\implies q$ は真。一方で,例えば $m=2,n=2$ のとき $mn=4$ となり,$r$ が成り立つとき $p$ も必ず成り立つわけではないので,$r\implies p$ は偽である。
したがって,$p$ は $r$ であるための十分条件であるが,必要条件でない。
また,$k=2$ のとき
$q:mn > 4$
となる。例えば,$m=3,n=1$ のとき $mn=3$ となるので,$p\implies q$ は偽である。一方で,$mn > 4$ が成り立つとき,$m$ か $n$ のどちらかが必ず 2 以上となるので,$q\implies p$ は真である。
したがって,$p$ は $q$ であるための必要条件であるが,十分条件ではない。

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