【スマホで読む・わかりやすい】センター数学IA2016追試【解説・正解・問題】
第1問 解答・解説
ア イ 4 0 ウ エ 5 3 オ 1 カ 0
キ 4 ク 1 ケ 3 コ 2
サ シ ス 2 3 2
セソ 14 タ チ 1 3
〔1〕
(1)
命題 A の逆は
「$x$ > 2」ならば「$x^2$ > 2 または $x^3$ > 0」
・・・アイ
また,命題 A の対偶を考える。
ド・モルガンの法則より $\overline{A\cup B}=\overline{A}\cap\overline{B}$ だから
「$x^2$ > 2 または $x^3$ > 0」の否定は「$x^2$ ≦ 2 かつ $x^3$ < 0」となる。
$p\implies q$ の対偶は $\overline{q}\implies\overline{p}$ だから,命題 A の対偶は
「$x$ ≦ 2」 ならば「$x^2$ ≦ 2 かつ $x^3$ ≦ 0」
・・・ウエ
(2)
「$x^2$ > 2 または $x^3$ > 0」について考えると
$x^2$ > 2
$x^2-2$ > 0
$(x+\sqrt{2})(x-\sqrt{2})$ > 0
$x$ < $-\sqrt{2}$,$x$ > $\sqrt{2}$
また
$x^3$ > 0
$x$ ≠ 0 より
$x$ > 0
よって,「$x^2$ > 2 または $x^3$ > 0」は「$x$ < $-\sqrt{2}$ または $x$ > 0」と書き換えることができる。したがって,命題 A は偽。
次に,命題 A の逆を考えると,「$x$ > 2」ならば「$x$ < $-\sqrt{2}$ または $x$ > 0」となるので,命題 A の逆は真。
さらに,命題 A とその対偶の真偽は一致するので,命題 A の対偶は偽。したがって,当てはまる選択肢は①
・・・オ
(3)
(2)より,命題 A は偽であり,その逆は真だから,必要条件であるが,十分条件ではない。
・・・カ
〔2〕
$\sqrt{21}$ の整数部分を求めると
$\sqrt{16}\lt\sqrt{21}\lt\sqrt{25}$
$4\lt\sqrt{21}\lt5$
したがって,$\sqrt{21}$ の整数部分は 4
・・・キ
また,$\sqrt{31}$ の整数部分を求めると
$\sqrt{25}\lt\sqrt{31}\lt\sqrt{36}$
$5\lt\sqrt{31}\lt6$
したがって,$\sqrt{31}$ の整数部分は 5
このことから,$\sqrt{21},\sqrt{31}$ の小数部分は
$a=\sqrt{21}-4$
$c=\sqrt{31}-5$
となる。よって
$a-c=\sqrt{21}-4-\sqrt{31}+5=1+\sqrt{21}-\sqrt{31}$
・・・ク
$(1+\sqrt{21}-\sqrt{31})(1+\sqrt{21}+\sqrt{31})(9+2\sqrt{21})$
$=\{(1+\sqrt{21})-\sqrt{31}\}\{(1+\sqrt{21})+\sqrt{31}\}(9+2\sqrt{21})$
$=\{(1+\sqrt{21})^2-(\sqrt{31})^2\}(9+2\sqrt{21})$
$=(1+2\sqrt{21}+21-31)(9+2\sqrt{21})$
$=(2\sqrt{21}-9)(2\sqrt{21}+9)$
$=84-81=3$
・・・ケ
さらに,$a,b,c$ の大小を考える。
上の式に $a-c=1+\sqrt{21}-\sqrt{31}$ を当てはめると
$(a-c)(1+\sqrt{21}+\sqrt{31})(9+2\sqrt{21})=3$
したがって,$a-c$ は正の値をとるので,$c\lt a$
また,$\sqrt{23}$ の整数部分を求めると
$\sqrt{16}\lt\sqrt{23}\lt\sqrt{25}$
$4\lt\sqrt{23}\lt5$
よって,$\sqrt{23}$ の整数部分は 4
したがって,$b=\sqrt{23}-4$
また
$a-b=\sqrt{21}-4-\sqrt{23}+4=\sqrt{21}-\sqrt{23}$
$\sqrt{21}\lt\sqrt{23}$ だから,$a-b$ は負の値をとる。よって,$a\lt b$
したがって,$c\lt a\lt b$
・・・コ
〔3〕
①を平方完成すると
$y=a^2\Big(x^2-\cfrac{4}{a}x\Big)+b$
$=a^2\Big(x-\cfrac{2}{a}\Big)^2-4+b$
頂点の $x$ 座標が 1 以上 3 以下のとき
$1\leqq\cfrac{2}{a}\leqq3$
となる。
$1\leqq\cfrac{2}{a}$
$a\leqq2$
また
$\cfrac{2}{a}\leqq3$
$2\leqq 3a$
$a\geqq\cfrac{2}{3}$
となるので,$\cfrac{2}{3}\leqq a\leqq2$
・・・サシス
次に,②の解が存在する範囲を考えると,頂点が $x$ 軸より下にあればよいので
$-4+b\lt0$
$b\lt4$
・・・セソ
また,②の解が $1\lt x\lt 3$ になるとき,
$f(1)=0$, $f(3)=0$ である。
$f(1)=a^2-4a+b=0$
$f(3)=9a^2-12a+b=0$
式を連立すると
$8a^2-8a=0$
$a\not=0$ より
$a-1=0$
$a=1$
これを代入して
$1^2-4\cdot1+b=0$
$b=3$
したがって,$a=1$, $b=3$
・・・タチ
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第1問と第2問は必答。第3問から第5問はいずれか2問を選択し,解答する。
第1問 問題文
〔1〕実数 $x$ について
命題 A:「$x^2$ > 2 または $x^3$ 0」ならば「$x$ > 2」を考える。
(1) 次の$\boxed{\text{ア}}$~$\boxed{\text{エ}}$ に当てはまるものを, 下の⓪~⑤のうちから一つずつ選べ。ただし, 同じものを繰り返し選んでもよい。
命題 A の逆, 対偶を考えると次のようになる。
逆:「$\boxed{\text{ア}}$」ならば「$\boxed{\text{イ}}$」
対偶:「$\boxed{\text{ウ}}$」ならば「$\boxed{\text{エ}}$」
⓪ $x^2$ > 2 または $x^2$ > 0
① $x^2$ > 2 かつ $x^3$ > 0
② $x^2$ ≦ 2 または $x^3$ ≦ 0
③ $x^2$ ≦ 2 または $x^3$ ≦ 0
④ $x$ > 0
⑤ $x$ ≦ 2
(2) 次の $\boxed{\text{オ}}$ に当てはまるものを, 下の⓪~⑥のうちから一つ選べ。
命題 A とその逆, 対偶のうち, $\boxed{\text{オ}}$が真である。
⓪ 命題 A のみ
① 命題 A の逆のみ
② 命題 A の対偶のみ
③ 命題 A とその対偶の二つのみ
④ 命題 A とその逆の二つのみ
⑤ 命題 A の逆と命題 A の対偶の二つのみ
⑥ 三つすべて
(3) 次の $\boxed{\text{カ}}$ に当てはまるものを, 下の⓪~③のうちから一つ選べ。
実数 $x$ についての条件「$x^2$ > 2 または $x^3$ > 0」は, 「$x$ > 2」であるため の$\boxed{\text{カ}}$。
⓪ 必要条件であるが, 十分条件ではない
① 十分条件であるが, 必要条件ではない
② 必要十分条件である
③ 必要条件でも十分条件でもない
〔2〕$\sqrt{21}$ の整数部分は $\boxed{\text{キ}}$ である。
$\sqrt{21},\sqrt{23},\sqrt{31}$ の小数部分をそれぞれ $a,b,c$ とするとき
$a-c=\boxed{\text{ク}}+\sqrt{21}-\sqrt{31}$
であり
$(\boxed{\text{ク}}+\sqrt{21}-\sqrt{31})(\boxed{\text{ク}}+\sqrt{21}+\sqrt{31})(9+2\sqrt{27})=\boxed{\text{ケ}}$
となる。
次の $\boxed{\text{コ}}$ に当てはまるものを, 下の⓪~⑤のうちから一つ選べ。
$\boxed{\text{コ}}$ が成り立つ。
⓪ $a$ < $b$ < $c$ ① $b$ < $c$ < $a$
② $c$ < $a$ < $b$ ③ $a$ < $c$ < $b$
④ $c$ < $b$ < $a$ ⑤ $b$ < $a$ < $c$
〔3〕$a,b$ は定数で, $a$ ≠ 0 とする。$x$ の2次関数
$y=a^2x^2-4ax+b\cdots\cdots$①
を考える。①のグラフの頂点の $x$ 座標が $1$ 以上 $3$ 以下になるような $a$ の値の範囲は $\cfrac{\boxed{\text{サ}}}{\boxed{\text{シ}}}$ ≦ $a$ ≦ $\boxed{\text{ス}}$ である。
下の $\boxed{\text{セ}}$ には, 次の⓪~④のうちから当てはまるものを一つ選べ。
⓪ > ① < ② ≧ ③ ≦ ④ ≠
$x$ の2次不等式
$a^2x^2-4ax+b\lt0\cdots\cdots$②
の解が存在するようなも $b$ 値の範囲は
$b\enspace\boxed{\text{セ}}\enspace\boxed{\text{ソ}}$
である。また②の解が 1 < $x$ < 3 になるような $a,b$ の値は
$a=\boxed{\text{タ}},\enspace b=\boxed{\text{チ}}$
である。
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