【数Bベクトル】たとえで分かるベクトルの引き算 直接行くか寄り道するか

ベクトルの引き算って普段意識しないで計算してるけど、習ったとき意味が分からなかったです。

ベクトルの加減って案外イメージできないよね。教科書通りとそうじゃないのと2通り説明してみる。
逆ベクトルの和として考える
ベクトルの引き算を説明する方法の一つは逆ベクトルを用いるものです。ベクトルを逆向きにしたものが逆ベクトルでした。
例えば、は、 と考えることができます。
よって、 となります。

イメージ湧かない。

別角度から見てみようか。
ベクトルはスタート地点とゴール地点のみを考える
例えば、自宅からBさん宅へ行くとします。そのとき、Bさん宅へ直接行くルートと、いったんAさん宅に寄ってからBさん宅へ向かうルートがあります。
ベクトルの世界ではスタート地点とゴール点だけを考えます。自宅がスタート地点でBさん宅がゴール地点なので、上の2つのルートは同じものと見なします。これは式で表すと、
と言うことです。
もう少し言うと、Bさん宅へ向かうルートはいくらでも作ることができます。それでもゴール地点がBさん宅である以上は、全て と同じであると考えるのです。

全然同じに見えませんが。

ベクトルは現実ままじゃなくて、いらない要素を切り捨てた抽象的な世界だよね。「距離が違うじゃん」とか「かかる時間違うでしょ」とか言う情報を切り捨てて、どこから出発してどこに着いたかの情報だけを残してやる。そうやって省略した上で数学として掘り下げていったのがベクトルってこと。
Aさん宅からBさん宅を引くと
再び を考えてみましょう。下の図で言うとこれは、自宅→Aさん宅から自宅→Bさん宅をひく、ということです。

どういうこと?
先ほど述べたようにAさん宅までのルートは一つではありませんでした。「自宅→Aさん宅」は他に何もなければ一直線のルートで良いのですが、そこにBさん宅が登場したことによってBさん宅を経由することになったのです。

もともとAさん宅に行こうとしてたのに、急にBさん宅に立ち寄ることになって、そのあと再びAさん宅に行くことになったの。で、もうBさん宅まで来ちゃったから、そこまでを除くと残りはBさん宅からAさん宅までのルートってことになる。だから、
になる。

Bさん家を引くって、Aさん家の途中に行き先を追加した上で引けばいいのか。

そうそう。行き先っていうか経由地だけどね。ままじゃ引けないから、経由地追加して引いてみようってこと。

引き算のイメージ少し出来てきた。

良かった。とは言え結局計算するときにはイチイチこんなこと考えないけどね。

まあそうだけど、ちょっとすっきりしたのでオッケーです。
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