【スマホで読む・わかりやすい】共通テスト数学IIB2022本試【解説・正解・問題】

1 2 3 4 5

第1問 正解
(ア,イ) (2, 5) ウ 5 エ 3
オ 0 カ 0 キ,ク 1,2 ケ 1
コ, サ 4, 3 シ 5 ス 2 セ 8
ソ 1 タ 1 チ 3 ツ 0 テ 2

〔1〕(1)

$D:x^2+y^2-4x-10y+4\leqq0$

$x$ と $y$ について平方完成して円の方程式に持ち込むと良い。

$(x-2)^2-4+(y-5)^2-25+4\leqq0$
$(x-2)^2+(y-5)^2\leqq25$
$(x-2)^2+(y-5)^2\leqq5^2$

よって,領域 $D$ は,中心が点 $(2,5)$,半径が 5 の円の③周および内部である。

・・・ア,イ,ウ,エ

(2)(i)

(1)により,直線 $y=0$ は点 A を通る $C$ の接線の一つとなることがわかる。

・・・オ

(2)(ii)

直線と円の式を連立して,$x$ についての方程式をつくる。この方程式が $\textsf{\textcircled{0}}$ 重解をもつとき,直線 $\ell$ は円 $C$ の接線となる。

・・・カ

(2)(iii)

$\tan\theta=\cfrac{5}{2-(-8)}=\cfrac{5}{10}=\cfrac{1}{2}$

・・・キ,ク

また,直線 $y=0$ と異なる接線の傾きは $\tan2\theta$ と表すことができる。

・・・ケ

(2)(iv)

接線傾きが $k_0$ のとき,接線と $x$ 軸のなす角は $2\theta$ だから,$2\theta=\theta+\theta$ として

加法定理

$\tan(\alpha+\beta)=\cfrac{\alpha\pm\beta}{1\mp\tan\alpha\tan\beta}$

$k_0=\tan(\theta+\theta)$
$=\cfrac{\tan\theta+\tan\theta}{1-\tan\theta\tan\theta}$
$=\cfrac{2\tan\theta}{1-\tan^2\theta}$
$=\cfrac{2\cdot\cfrac{1}{2}}{1-\Big(\cfrac{1}{2}\Big)^2}$
$=\cfrac{1}{1-\cfrac{1}{4}}$
$=\cfrac{\enspace1\enspace}{\cfrac{3}{4}}$
$=\cfrac{1\times4}{\cfrac{3}{4}\times4}$
$=\cfrac{4}{3}$

・・・コ,サ

直線 $\ell$ と領域 $D$ が共有点をもつような $k$ の値の範囲は⑤$0\leqq k\leqq k_0$ である。

・・・シ

〔2〕(1)

$\log_39=3$

・・・ア

$\log_{\small{\frac{1}{4}}}x=-\cfrac{3}{2}$

とすると

$x=\Big(\cfrac{1}{4}\Big)^{\small{-\frac{3}{2}}}$
$=4^{\small{\frac{3}{2}}}$
$=2^3=8$

・・・セ

(2)

$\log_ab=t$ ・・・①

より

$a^t=b$

・・・ソ

$\log_ba=\cfrac{1}{t}$ ・・・②

より

$a=b^{\small{\frac{1}{t}}}$

・・・タ

(3)

③と④より,$\log_ab>\log_ba$ すなわち $t>\cfrac{1}{t}$ を満たすのは,$1<t<0$,$1<t$ のときであることがわかる。

これをもとに,$a>1$ のときを考える。

まず,$\log_ab=t$ について,$t>1$ のときを考える。

ここは,ためしに具体的な値を当てはめて考えてみると良い。

たとえば,$a=2,t=2$ とすると

$b=2^2=4$

となるので,$a<b$ である。

次に,$-1<t<0$ のときを考える。

たとえば,$a=2,t=-\cfrac{1}{2}$ とすると

$b=2^{\small{-\frac{1}{2}}}$
$=\Big(\cfrac{1}{2}\Big)^{\small{\frac{1}{2}}}$
$=\cfrac{1}{2^{\small{\frac{1}{2}}}}$

となる。

$\cfrac{1}{a}=\cfrac{1}{2}$ と $\cfrac{1}{2^{\small{\frac{1}{2}}}}$ を比べると

$\cfrac{1}{2}<\cfrac{1}{2^{\small{\frac{1}{2}}}}$
$\cfrac{1}{a}<b$

が成り立つことがわかる。

また,$a$ が 1 以上で,$t$ が負の値であれば,$b$ は 1 より小さくなる。

したがって

③ $\cfrac{1}{a}<b<1$,$a<b$

が適する。

・・・チ

今度は,$0<a<1$ のときを考える。

まず,$t>1$ の例として,$a=\cfrac{1}{2}$,$t=2$ とすると

$b=\Big(\cfrac{1}{2}\Big)^2=\cfrac{1}{4}$

となるので,$b<a$ である。

また,$b$ は真数条件より $0<b$ である。

次に,$-1<t<0$ のときを考える。

たとえば,$a=\cfrac{1}{2}$,$t=-\cfrac{1}{2}$ とすると

$b=\Big(\cfrac{1}{2}\Big)^{-\small{\frac{1}{2}}}=2^{\small{\frac{1}{2}}}$

となるので,$b<\cfrac{1}{a}$ が成り立つ。

したがって

$\textsf{\textcircled{0}}$ $0<b<a$,$1<b<\cfrac{1}{a}$

が適する。

・・・ツ

(4)

(3)の条件を整理すると

$a>1$ のとき

$\cfrac{1}{a}<b<1$ または $a<b$

$0<a<1$ のとき

$0<b<a$ または $1<b<\cfrac{1}{a}$

ならば

$\log_ab>\log_ba$

が成り立つ。

$q$ が 1 より大きい値なので,$a=q=\cfrac{12}{11},b=p=\cfrac{12}{13}$ とすると

$\cfrac{1}{a}<b<1$ は

$\cfrac{11}{12}<\cfrac{12}{13}<1$

となるので,$\log_pq<\log_qp$

が成り立つ。

$\cfrac{12}{11}$ と $\cfrac{12}{13}$ を比べるときには分母の値を合わせると良い。

$\cfrac{11}{12},\cfrac{12}{13}$
$\cfrac{11\cdot13}{12\cdot13},\cfrac{12\cdot12}{12\cdot13}$
$\cfrac{143}{12\cdot13},\cfrac{144}{12\cdot13}$

となるので,$\cfrac{11}{12}<\cfrac{12}{13}$ である。

次に,$r$ が 1 より大きい値なので,$a=r=\cfrac{14}{13},b=p=\cfrac{12}{13}$ とすると

$0<b<a$ は

$0<\cfrac{12}{13}<\cfrac{14}{13}$

となるので

$\log_pr>\log_rp$

が成り立つ。よって②が正しい。

・・・テ

問題文

第1問

〔1〕 座標平面上に点 A$(-8,0)$ をとる。また,不等式

$x^2+y^2-4x-10y+4<\leqq0$
の表す領域を $D$ とする。

(1) 領域 $D$ は,中心が点 $(\boxed{\enspace\textsf{ア}\enspace},\boxed{\enspace\textsf{イ}\enspace})$,半径が $\boxed{\enspace\textsf{ウ}\enspace}$ の円の $\boxed{\boxed{\enspace\textsf{エ}\enspace}}$ である。

$\boxed{\boxed{\enspace\text{エ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ 周 ① 内部 ② 外部
③ 周および内部 ④ 周および外部

以下,点$(\boxed{\enspace\text{ア}\enspace},\boxed{\enspace\text{イ}\enspace})$ を Q とし,方程式

$x^2+y^2-4x-10y+4=0$
の表す図形を $C$ とする。

(2) 点 A を通る直線と領域 $D$ が共有点をもつのはどのようなときかを考えよう。

(i) (1) により,直線 $y=\boxed{\enspace\textsf{オ}\enspace}$ は点 A を通る $C$ の接線の一つとなることがわかる。

太郎さんと花子さんは点 A を通る $C$ のもう一つの接線について話している。

点 A を通り,傾きが $k$ の直線を $\ell$ とする。

太郎:直線 $\ell$ の方程式は $y=k(x+8)$ と表すことができるから,これを

$x^2+y^2-4x-10y+4=0$

に代入することで接線を求められそうだね。

花子:$x$ 軸と直線 AQ のなす角のタンジェントに着目することでも求められそうだよ。

(ii) 太郎さんの求め方について考えてみよう。

$y=k(x+8)$ を $x^2+y^2-4x-10y+4=0$ に代入すると,$x$ についての 2 次方程式

$(k^2+1)x^2+(16k^2-10k-4)x+64k^2-80k+4=0$

が得られる。この方程式が $\boxed{\boxed{\enspace\textsf{カ}\enspace}}$ ときの $k$ の値が接線の傾きとなる。

$\boxed{\boxed{\enspace\text{カ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ 重解をもつ
① 異なる二つの実数解をもち,一つは 0 である
② 異なる二つの正の実数解をもつ
③ 正の実数解と負の実数解をもつ
④ 異なる二つの負の実数解をもつ
⑤ 異なる二つの虚数解をもつ

(iii) 花子さんの求め方について考えてみよう。

$x$ 軸と直線 AQ のなす角を $\theta\Big(0<\theta\leqq\cfrac{\pi}{2}\Big)$ とすると

$\tan\theta=\cfrac{\boxed{\enspace\textsf{キ}\enspace}}{\boxed{\enspace\textsf{ク}\enspace}}$

であり,直線 $y=\boxed{\enspace\text{オ}\enspace}$ と異なる接線の傾きは $\tan\boxed{\boxed{\enspace\textsf{ケ}\enspace}}$ と表すことができる。

$\boxed{\boxed{\enspace\text{ケ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ $\theta$ ① $2\theta$ ② $\Big(\theta+\cfrac{\pi}{2}\Big)$
③ $\Big(\theta-\cfrac{\pi}{2}\Big)$ ④ $(\theta+\pi)$ ⑤ $(\theta-\pi)$
⑥ $\Big(2\theta+\cfrac{\pi}{2}\Big)$ ⑦ $\Big(2\theta-\cfrac{\pi}{2}\Big)$

(iv) 点 A を通る $C$ の接線のうち,直線 $y=\boxed{\enspace\text{オ}\enspace}$ と異なる接線の傾きを $k_0$ とする。このとき,(ii)または(iii)の考え方を用いることにより

$k_0=\cfrac{\boxed{\enspace\textsf{コ}\enspace}}{\boxed{\enspace\textsf{サ}\enspace}}$

であることがわかる。

直線 $ell$ と領域 $D$ が共有点をもつような $k$ の値の範囲は

$\boxed{\boxed{\enspace\textsf{シ}\enspace}}$ である。

$\boxed{\boxed{\enspace\text{シ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ $k>k_0$ ① $k\geqq k_0$
② $k<k_0$ ③ $k\leqq k_0$
④ $0<k<k_0$ ⑤ $0\leqq k\leqq k_0$

〔2〕 $a,b$ は正の実数であり,$a\not=1,b\not=1$ を満たすとする。太郎さんは $\log_ab$ と $\log_ba$ の大小関係を調べることにした。

(1) 太郎さんは次のような考察をした。

まず,$\log_39=\boxed{\enspace\textsf{ス}\enspace}$,$\log_93=\cfrac{1}{\boxed{\enspace\text{ス}\enspace}}$ である。この場合

$\log_39>\log_93$

が成り立つ。

一方,$\log_{\small{\frac{1}{4}}}\boxed{\enspace\textsf{セ}\enspace}=-\cfrac{3}{2}$,$\log_{\boxed{\text{セ}}}\cfrac{1}{4}=-\cfrac{2}{3}$ である。この場合

$\log_{\small{\frac{1}{4}}}\boxed{\enspace\text{セ}\enspace}<\log_{\boxed{\text{セ}}}\cfrac{1}{4}$

が成り立つ。

(2) ここで

$\log_ab=t$ ・・・①
とおく。

(1)の考察をもとにして,太郎さんは次の式が成り立つと推測し,それが正しいことを確かめることにした。

$\log_ba=\cfrac{1}{t}$ ・・・②

① により,$\boxed{\boxed{\enspace\textsf{ソ}\enspace}}$ である。このことにより $\boxed{\boxed{\enspace\textsf{タ}\enspace}}$ が得られ,②が成り立つことが確かめられる。

$\boxed{\boxed{\enspace\text{ソ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ $a^b=t$ ① $a^t=b$ ② $b^a=t$
③ $b^t=a$ ④ $t^a=b$ ⑤ $t^b=a$

$\boxed{\boxed{\enspace\text{タ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ $a=t^{\small{\frac{1}{b}}}$ ① $a=b^{\small{\frac{1}{t}}}$ ② $b=t^{\small{\frac{1}{a}}}$
③ $b=a^{\small{\frac{1}{t}}}$ ④ $t=b^{\small{\frac{1}{a}}}$ ⑤ $t=a^{\small{\frac{1}{b}}}$

(3) 次に太郎さんは(2)の考察をもとにして

$t>\cfrac{1}{t}$ ・・・③

を満たす実数 $t(t\not=0)$ の値の範囲を求めた。

太郎さんの考察

$t>0$ ならば,③の両辺に $t$ を掛けることにより,$t^2>1$ を得る。このような $t(t>0)$ の値の範囲は $1<t$ である。
$t<0$ ならば,③ の両辺に $t$ を掛けることにより,$t^2<1$ を得る。このような $t(t<0)$ の値の範囲は $1<t<0$ である。

この考察により,③を満たす $t(t\not=0)$ の値の範囲は

$-1<t<0,1<t$

であることがわかる。

ここで,$a$ の値を一つ定めたとき,不等式

$\log_ab>\log_ba$ ・・・・④

を満たす実数 $b(b>0,b\not=1)$ の値の範囲について考える。

④を満たす $b$ の値の範囲は,$a>1$ のときは $\boxed{\boxed{\enspace\textsf{チ}\enspace}}$ であり,$0<a<1$ のときは $\boxed{\boxed{\enspace\textsf{ツ}\enspace}}$ である。

$\boxed{\boxed{\enspace\text{チ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ $0<b<\cfrac{1}{a},1<b<a$ ① $0<b<\cfrac{1}{a},a<b$
② $\cfrac{1}{a}<b<1,1<b<a$ ③ $\cfrac{1}{a}<b<1,a<b$

$\boxed{\boxed{\enspace\text{ツ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ $0<b<a,1<b<\cfrac{1}{a}$ ① $0<b<a,\cfrac{1}{a}<b$
② $a<b<1,1<b<\cfrac{1}{a}$ ③ $a<b<1,\cfrac{1}{a}<b$

(4) $p=\cfrac{12}{13},q=\cfrac{12}{11},r=\cfrac{14}{13}$ とする。

次の $\textsf{\textcircled{0}}$ ~ ③ のうち,正しいものは $\boxed{\boxed{\enspace\textsf{テ}\enspace}}$ である。

$\boxed{\boxed{\enspace\text{テ}\enspace}}$ の解答群

$\textsf{\textcircled{0}}$ $\log_pq>\log_qp$ かつ $\log_pr>\log_rp$
① $\log_pq>\log_qp$ かつ $\log_pr<\log_rp$
② $\log_pq,\log_qp$ かつ $\log_pr>\log_rp$
③ $\log_pq<\log_qp$ かつ $\log_pr<\log_rp$

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