第1問 正解
アイ,ウエ -2,-1 又は -1,-2
オ 8 カ 3 キ 8 クケ 90
コ 4 サ 4 シ 1 ス 1 セ 0
ソ 0 タ 3 チ,ツ 4,5 テ 5
〔1〕(1)
∣ax−b−7∣<3 ・・・① として
a=−3,b=−2 とすると,①は
∣−3x+2−7∣<3
∣−3x−5∣<3
−3<−3x−5<3
2<−3x<8
−38<x<−32
これに当てはまる整数 x は −1 と −2
よって P=−1,−2
・・・・・・アイ,ウエ
〔1〕(2)
a=21 として
(i) b=1 のとき①は
∣∣21x−1−7∣∣<3
−3<21x−8<3
5<2x<11
不等式に平方根があると範囲を求めることができないので,辺々を2乗して平方根を無くすことを考えると良い。
25<2x2<121
50<x2<242
これに当てはまる x を考えると,82=64,152=225 だから,①を満たす整数は 8 から 15 までの 8 個である。
・・・オ
(ii)
①を満たす整数が 9 個のとき
∣∣21x−b−7∣∣<3
−3<21−b−7<3
4<21x−b<10
4+b<2x<10+b
辺々を 2 乗して
(4+b)2<2x2<(10+b)2
2(4+b)2<x2<2(10+b)2
b=2 のとき
2×62<x2<2×142
72<x2<288
92=81,162=256 より,①を満たす整数は 9 から 16 までの 8 個。よって,不適。
b=3 のとき
2×72<x2<2×132
98<x2<338
102=100,182=324 より,①を満たす整数は 10 から 18 までの 9 個。これは,問題文に適する。
したがって正の整数 b のうち,最小のものは 3 である。
・・・カ
〔2〕(1)
正弦定理より
2R=sin∠APBAB=sin∠APB8
・・・キ
R=sin∠APB4
sin が最大のとき,R は最小となる。sin は −1 から 1 までのいずれかの値をとるので,sin∠APB=1 のとき ∠APB=90° であり
R=14=4
となる。
・・・クケ,コ
〔2〕(2)
直線 ℓ が円 C と共有点を持つのは h≦4 のときである。
・・・サ
(i) h≦4 のとき
直線 AB は直径だから,△ABP は直角三角形である。
・・・シ
(ii) h>4 のとき
円周角の定理より
∠AP3B=∠AP2B
・・・ス
また,∠AP3B<∠AP1B<90° より
sin∠AP3B<sin∠AP1B
つまり
sin∠AP2B<sin∠AP1B
・・・セ
(1)で述べたように,sin の値が大きいほど,外接円の半径は小さくなるので
(△ABP1の外接円の半径)<(△ABP2の外接円の半径)
である。
・・・ソ
これを基に考えると,直線 ℓ 上の点のうち,外接円の半径が最も小さくなるのは,直線 m との交点 P1 のときである。
したがって,R が最小となる△ABPは二等辺三角形である。
・・・タ
〔2〕(3)
sin∠APB を求めるには,まず,AP,BP の長さを求め,余弦定理を用いて cos∠APB を求める。cos の値が分かれば sin の値を求めることができる。
△AOP について,三平方の定理より
AP=42+82
=80=45
また,△ABPは二等辺三角形だから
AP=BP=45
余弦定理より
82=(45)2+(45)2−2⋅45⋅45cos∠APB
64=80+80−160cos∠APB
160cos∠APB=96
cos∠APB=16096=53
公式 sin2x+cos2x=1 より
sin2∠APB+(53)2=1
sin2∠APB=1−259=2516
0°<∠APB<90° より,0<sin∠APB<1 だから
sin∠APB=54
・・・チ,ツ
正弦定理より
2R=54 8 =54×58×5
=440=10
R=5
・・・テ
問題文
第1問 (必答問題)
〔1〕 a,b を定数とするとき,x についての不等式
∣ax−b−7∣<3 ・・・・・・①
を考える。
(1) a=−3,b=−2 とする。①を満たす整数全体の集合を P とする。この集合 P を,要素を書き並べて表すと
P={アイ, ウエ}
となる。ただし,アイ,ウエ の解答の順序は問わない。
(2) a=21 とする。
(i) b=1 のとき,①を満たす整数は全部でオ個である。
(ii) ①を満たす整数が全部で(オ+1)個であるような正の整数 b のうち,最小のものはカである。
〔2〕 平面上に 2 点 A,B があり,AB = 8 である。直線 AB 上にない点 P をとり,△ABP をつくり,その外接円の半径を R とする。
太郎さんは,図 1 のように,コンピュータソフトを使って点 P をいろいろな位置にとった。
図 1 は,点 P をいろいろな位置にとったときの △ABP の外接円をかいたものである。
図1
(1) 太郎さんは,点 P のとり方によって外接円の半径が異なることに気づき,次の問題1を考えることにした。
問題1 点 P をいろいろな位置にとるとき,外接円の半径 R が最小となる △ABP はどのような三角形か。
正弦定理により,2R=sin∠APBキ である。よって,R が最小となるのは ∠APB=クケ° の三角形である。このとき,R=コである。
(2) 太郎さんは,図2のように,問題1の点 P のとり方に条件を付けて,次の問題2を考えた。
問題2 直線 AB に平行な直線を ℓ とし,直線 ℓ 上で点 P をいろいろな位置にとる。このとき,外接円の半径 R が最小となる △ABP はどのような三角形か。
図2
太郎さんは,この問題を解決するために,次の構想を立てた。
問題2の解決の構想
問題1の考察から,線分 AB を直径とする円を C とし,円 C に着目する。直線 ℓ は,その位置によって,円 C と共有点をもつ場合ともたない場合があるので,それぞれの場合に分けて考える。
直線 AB と直線 ℓ との距離を h とする。直線 ℓ が円 C と共有点をもつ場合は,h≦サ のときであり,共有点をもたない場合は,h>サ のときである。
(i) h≦サ のとき
直線 ℓ が円 C と共有点をもつので,R が最小となる △ABP は,h<サ のとき シ であり,h=サ のとき直角二等辺三角形である。
(ii) h>サ のとき
線分 AB の垂直二等分線を m とし,直線 m と直線 ℓ との交点を P1 とする。直線 ℓ 上にあり点 P1 とは異なる点を P2 とするとき sin∠AP1B と sin∠AP2B の大小を考える。
△ABP2 の外接円と直線 m との共有点のうち,直線 AB に関して点 P2 と同じ側にある点を P3 とすると,∠AP3Bセsin∠AP1B である。このとき
(△ABP1 の外接円の半径) ソ (△ABP2 の外接円の半径)
であり,R が最小となる △ABP は タ である。
シ,タ については,最も適当なものを,次の⓪~④のうちから一つずつ選べ。ただし,同じものを繰り返し選んでもよい。
⓪ 鈍角三角形 ① 直角三角形
② 正三角形 ③ 二等辺三角形
④ 直角二等辺三角形
ス~ソ の解答群(同じものを繰り返し選んでもよい。)
⓪ < ① = ② >
(3) 問題2の考察を振り返って,h=8 のとき,△ABP の外接円の半径 R が最小である場合について考える。このとき,sin∠APB=ツチ であり,R=テ である。
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